内容説明
希代の詩人坂村真民が半世紀におよぶ詩作生活のなかで歌い上げた一万余篇の作品から、「念ずれば花ひらく」「二度とない人生だから」「鳥は飛ばねばならぬ」などの代表作を含む128篇を厳選して編んだ、待望の決定版。
目次
タンポポ魂
あじさいの花
念ずれば花ひらく
二度とない人生だから
鳥は飛ばねばならぬ
本気
今
あの時のことを
桃咲く
露〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chantal(シャンタール)
84
仏活で訪れたある浄土宗のお寺に「念ずれば花開く」の詩碑があり、それで初めて知った詩人、真民さん。その作品は仏教に関するものだけでなく、この世に生きとし生けるもの全てに向けて溢れんばかりの愛情が注がれている。「宇宙は 一つの大きな蓮華の花だ と言われた世尊のポエジーがうれしくてならず 花好きのわたしはその時から この人の後について歩く うたびとになった」この素直な詩が大好き。信仰ってそもそもそう言う素直な心だと思うから。そして、自分は大した人間じゃない、ただ為すべき事を為せ、ひたすら生きろと教えられた。2020/09/14
モリー
74
読み返す度に胸に刺さる詩(言葉)が異なるのは何故だろう。自分の置かれた状況に応じて感応する詩が変わるからか。前回の自分の感想を読み返してそう思った。今回、私の心に光をさしてくれた詩は『闇と苦』であった。🌑闇があるから/光がある/苦があるから/楽がある/闇を生かせ/苦を生かせ🌒この短い詩を何度も噛みしめた。今朝、もう一度読み返した。闇を〈活〉かせではなくて、闇を〈生〉かせなんだなと気付いた。〈誰もが闇を抱えている。闇を抱えながら、それでもなを強く生きよ〉と励まされているように今の私には感じられた。2021/12/09
モリー
48
辛く苦しいとき、いつも励ましてもらっています。それが、私にとって真民さんの詩です。読み終えると、いつも思います。今を大切に生きようと。自分足でしっかり歩こうと。「あるがままに」という詩が今回は一番胸に刺さりました。以下、引用。あるがままに□才なき人は才なきままに□処するのがよい□花に例たとえるならみそさざいのように□おのれの花を咲かせ□おのれの歌をうたい□歎かず訴えず□なにごともあるがままに□生きるのが一番よい2019/06/22
こたろう
16
祖母が好きだった詩集。十代の頃、この中の何編かを祖母から贈ってもらい、私にとっても大切な詩集になった。短い言葉を読んでいると、自分の中の余計なものが削ぎ落とされていく気がする。ちゃんと大切なものを感じられる心を持っていようと、改めて感じた。2016/09/28
かいてぃ〜
15
言葉の持つ力を感じ、出来る限り『意志ある言葉』を発したい、そんな事で本と触れ合ってきた。そして、今まで中々手が伸びなかった「詩集」のジャンルへ。ざっと一読してしたが、確かに心に引っ掛かるものもある。『悟り』『必然』『今を生きる』という詩は良かった。この詩集からは、1日1日を前向きに大切に生き切る事を感じました。読み直したいですね。2016/08/11
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