内容説明
上代から近代までの日中文学の中から四つのテーマを選び、文献学と比較神話学の角度から考察。それぞれ記紀神話、陶淵明、夏目漱石、魯迅を対象としている。神話学の所謂「祖型の反復」という現象を四つの例に即して検証した。
目次
第1章 桃と祭礼―記紀黄泉国伝承をめぐって(桃と古代日本の神話伝承;黄泉国伝承と中国神話 ほか)
第2章 太公望と符命・冊命儀礼―倭国造の始祖伝承再論(倭国造の始祖伝承と太公望;「亀」、「亀甲」と符命 ほか)
第3章 桃源郷とアジール(事実と虚構のあいだ;桃源郷はアジールか ほか)
第4章 漱石・魯迅・桃源郷(『草枕』と桃源郷;『草枕』と漱石の失楽園 ほか)
著者等紹介
王小林[オウショウリン]
1963年9月3日、中国に生まれる。1984年、西安外国語学院日本語学部卒業。1994年、京都府立大学修士。1998年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。1999年、京都大学博士(文学)。香港城市大学(City University of Hong Kong)人文・社会科学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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