心の科学のための哲学入門<br> 生きられた“私”をもとめて―身体・意識・他者

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心の科学のための哲学入門
生きられた“私”をもとめて―身体・意識・他者

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  • サイズ B6判/ページ数 264p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784762829659
  • NDC分類 141.93
  • Cコード C1310

出版社内容情報

心の科学の最新知見と,現象学の持つ豊かな理論的考察とを往復しながら,「自己アイデンティティ」の根拠を考える。現象学的な立場から,アイデンティティを「私が私であること」と理解し,根源的な場面まで遡ってその根拠を考える。ラバーハンド・イリュージョン,離人症,ブレイン・マシン・インタフェース,心の理論など,読者の常識を揺さぶるような「心の科学」のトピックを織り交ぜながら,「自己とは何か」についての思考実験を行う。



◆推薦のことば

すべての外皮を剥ぎ取った

根源の自己を開示。

表層的なアイデンティティ論を乗り越えた

果敢な哲学の挑戦。

信原 幸弘(東京大学大学院総合文化研究科教授)





◆主なもくじ

 序文 自己アイデンティティをとらえなおす



【第1部 自己の身体性】

第1章 身体と物体

第2章 自己の身体と他者の身体

第3章 鏡に映る身体

●問いと考察

Q 1-1 身体のない自己というものを考えることはできるだろうか?

Q 1-2 身体を部分的に失うと、自己には何が起きるのだろうか?

Q 1-3 死ぬことで身体が失われると、自己はどうなるのだろうか?



【第2部 意識と脳】

第4章 意識・夢・現実

第5章 脳と機械を接続する

第6章 共感覚

●問いと考察

Q 2-1 意識は、脳の活動から生じるのではないのか?

Q 2-2 心は脳に宿っているのではないのか?



【第3部 他者の心】

第7章 問題としての他者

第8章 心の科学と他者問題

第9章 他者理解を身体化する

●問いと考察

Q 3-1 他者理解の発達的な起源はどのようなものだろうか?

Q 3-2 ミニマル・セルフの成立にとって他者は不必要か?

Q 3-3 他者と出会うことで自己はどのように変化するのか?

 序文 自己アイデンティティをとらえなおす





【第1部 自己の身体性】



第1章 身体と物体

 ラバーハンド・イリュージョン

 実験のヴァリエーション

 離人症

 離人症の「特異な身体経験」

 身体は錯覚?

 身体の「ここ」性

 次章への移行



第2章 自己の身体と他者の身体

 身体の麻痺

 身体パラフレニア

 失認と妄想

 させられ体験

 イメージと意図

 次章への移行



第3章 鏡に映る身体

 身体イメージとは何か

 視点の問題

 チンパンジーの鏡像認知

 赤ちゃんの場合

 他者・自己・鏡

 反省的自己をめぐって



●問いと考察

Q 1-1 身体のない自己というものを考えることはできるだろうか?

Q 1-2 身体を部分的に失うと、自己には何が起きるのだろうか?

Q 1-3 死ぬことで身体が失われると、自己はどうなるのだろうか?





【第2部 意識と脳】



第4章 意識・夢・現実

 意識があるということ

 「無・意識」

 意識と世界

 明晰夢

 現実

 夢見の身体性

 目覚めること



第5章 脳と機械を接続する

 ロボラット

 ブレインゲート

 ニューラル・オペラント

 BMIと脳の可塑性

 意図とは何か

 身体イメージを技術化する



第6章 共感覚

 共感覚について

 声に形を感じる

 共感覚の判定基準

 共感覚の位置づけ

 すべての知覚は共感覚である?



●問いと考察

Q 2-1 意識は、脳の活動から生じるのではないのか?

Q 2-2 心は脳に宿っているのではないのか?





【第3部 他者の心】



第7章 問題としての他者

 他者の心の問題

 再び意識について

 他者の心は存在しない?

 心の科学の出発点

 類推説の問題点

 次章への移行



第8章 心の科学と他者問題

 初期の科学的心理学

 行動主義

 認知科学の成立と心の理論

 誤信念課題

 他者理解の豊かな回路



第9章 他者理解を身体化する

 理論説とシミュレーション説

 二人称関係における他者

 エナクティヴな間主観性

 コミュニケーションの質と身体性

 他者理解の身体性と自己



●問いと考察

Q 3-1 他者理解の発達的な起源はどのようなものだろうか?

Q 3-2 ミニマル・セルフの成立にとって他者は不必要か?

Q 3-3 他者と出会うことで自己はどのように変化するのか?





 あとがき

 参考文献

 索引

田中 彰吾[タナカ ショウゴ]
田中彰吾(たなか・しょうご)
1971年生まれ。2003年東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、東海大学現代教養センター教授。2013~14年、2016~17年にかけてハイデルベルク大学にて客員研究員。専門は、現象学的心理学、および身体性哲学。著書『身体の知』(共著,ビイングネットプレス,2015年)、訳書『現象学的心理学への招待』(共訳,新曜社,2016年)、論文Intercorporeality as a theory of social cognition, Theory & Psychology, 25, 455-472(2015)など多数。

内容説明

ラバーハンド・イリュージョン、病態失認、身体パラフレニア、離人症、統合失調症、鏡像認知、明晰夢、ブレイン‐マシン・インタフェース、共感覚、独我論的体験、心の理論、シンクロニー、ミラーニューロン…心の科学のもたらした多様な知見と、現象学の持つ豊かな理論的考察とを往復しながら、「自己アイデンティティ」の根拠をとらえ直す。

目次

第1部 自己の身体性(身体と物体;自己の身体と他者の身体;鏡に映る身体)
第2部 意識と脳(意識・夢・現実;脳と機械を接続する;共感覚)
第3部 他者の心(問題としての他者;心の科学と他者問題;他者理解を身体化する)

著者等紹介

田中彰吾[タナカショウゴ]
1971年生まれ。2003年東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、東海大学現代教養センター教授。2013~14年、2016~17年にかけてハイデルベルク大学にて客員研究員。専門は、現象学的心理学、および身体性哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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yutayonemoto

2
「自己」という確信が成立する条件を「身体・意識・他者」とし、近年の認知神経科学の知見を交えて説明した本。個人的な感想だが、「それぞれの知見に関してしらないことは何もない」というくらい、現在あるいは過去の関心領域と被っていたので読んでいてしんどかった。具体例がラバーハンド錯覚に病態失認に身体パラフレニアにBMIに心の理論にMNSですからね。でも、各知見を現象学に絡めて考えたことが無かったので、なるほどと思うことが多かった。論証が少し弱く感じる部分もあったが、分かりやすくまとまっていると思う。第3部が良い。2017/08/31

takeda

0
面白かったのは「心(内観)というものは独立して存在するものではなく、常に対象への志向性を持っている」という言葉である。現象学的な捉え方を支持している著者だからこそ、この言葉を繰り返し著者は書く。 私の心は独立して存在するわけではない。そのため、著者は独我論的な捉え方に対して懐疑的である。 ラバーバンドによる手の錯覚、離人症による身体感覚の喪失は、わたしの身体がわたしの所有物である、と当たり前に信じていることを疑うきっかけである。2023/05/15

ばにき

0
後日また読みたい2022/07/16

Ari

0
この分野にハマったきっかけ。meではなくIを構成する要素を考える現象学と経験科学の融合の試み。2018/01/31

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