出版社内容情報
自分と他者の精神状態を推察する心的行為であるメンタライジング。メンタライジングの視点を心理療法に生かしたい臨床家のために,基礎的知見からそれを用いた介入・応答の実際までを平易に解説。心の理論やナラティヴなどの類似概念との関係についても整理し,関連領域である愛着理論・愛着研究についても詳説。
◆主な目次
推薦のことば
第1章 導入
第2章 メンタライジングとは何か
第3章 臨床のための愛着理論
第4章 メンタライジングの発達
第5章 メンタライジング的応答法
第6章 境界性パーソナリティ障害への対応-MBT入門-
第7章 自己愛の障害への対応モデル-大学生の事例による試論-
付録 母親面接への応用
推薦のことば
第1章 導入
1.本書のねらい
2.メンタライジング・アプローチの主要特徴
3.本書の概要
第2章 メンタライジングとは何か
1.メンタライジングの定義
2.メンタライジング概念の起源と系譜
3.メンタライジングの特質と次元
4.類似の概念との比較
5.まとめ
第3章 臨床のための愛着理論
1.愛着の定義
2.Bowlbyの立場
3.愛着理論の誕生
4.愛着理論の発展:Ainsworthの貢献
5.表象モデルの導入:内的作業モデル
6.その後の愛着研究におけるトピック
7.まとめ
第4章 メンタライジングの発達
1.養育者の応答の随伴性および有標性
2.精神状態を認識する枠組みの発達
3.愛着とメンタライジングの関連についての実証研究
4.愛着トラウマとメンタライジングの機能不全
5.メンタライジングの以前のモード
6.まとめ
第5章 メンタライジング的応答法
?T 基本的な前提と姿勢
1.メンタライジング・アプローチの特徴と目的
2.安定した愛着を背景にして面接を進める
3.メンタライジング的姿勢と無知の姿勢
4.無意識ではなく意識・前意識を対象にする
5.現在(いま・ここ)または近い過去を対象にする
6.情動喚起のレベルを調節する
7.応答の原則を固定的に捉えない
?U 応答の指針
1.面接目標の定めなおし
2.精神状態の焦点化と探索
3.メンタライズされていない体験への焦点合わせと自己開示の活用
4.クライエントのメンタライジング(ナラティヴ)の尊重
5.精神状態についての随伴的応答と有標的応答
6.代替的見方の模索と提供
7.応答における諸注意
8.ふりをするモードでの語りの同定
9.面接関係の危機(メンタライジング不全)への対応
10.転移のメンタライジング
?V まとめ
メンタライジングを促進するセラピストの介入の特徴
メンタライジングを衰退させるセラピストの介入の特徴
第6章 境界性パーソナリティ障害への対応-MBT入門-
?T BPDの成因と治療
1.BPDの病理と成因
2.従来の治療と医原性の害
3.MBTの概要
?U 査定(アセスメント)の問題
?V セラピストの姿勢と介入法
1.セラピストの態度
2.無知の姿勢
3.セラピストの心
4.本来性
5.基本的介入法
6.患者に合わせた介入
7.自傷行為への対応
8.セラピストの失敗
9.逆転移
10.まとめ
第7章 自己愛の障害への対応モデル-大学生の事例による試論-
1.自己愛性パーソナリティ障害の概念的系譜
2.自己愛の障害における本質的問題
3.自己愛の障害に対する心理療法
4.まとめ
付録 母親面接への応用
1.母親に安心基地を提供すること
2.母親をメンタライジングに引き込むこと
3.消極的ではなく,積極的であること
4.非メンタライジング・モードへの対応
5.面接者のメンタライジング不全に気づき,対応すること
6.メンタライジングのパートナーとしての母親
目次
第1章 導入
第2章 メンタライジングとは何か
第3章 臨床のための愛着理論
第4章 メンタライジングの発達
第5章 メンタライジング的応答法
第6章 境界性パーソナリティ障害への対応―MBT入門
第7章 自己愛の障害への対応モデル―大学生の事例による試論
付録 母親面接への応用
著者等紹介
上地雄一郎[カミジユウイチロウ]
1955年高知県に生まれる。1981年広島大学大学院教育学研究科博士課程前期修了。2010年広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了。現在、岡山大学大学院教育学研究科教授、博士(心理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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