内容説明
今の大人は、自分が子どもの頃よりずっと贅沢な暮らしをしているのに、もっと欲しい、もっと欲しいと、モノとカネとを追い続け、不況だ、景気が悪いと神経をとがらせ、心穏やかではいられない。「心の豊かさ」とは何なのかの考えがない。そのくせ口では「心の教育が大切」などと言っている。「経済信仰」とさえいえるような経済優先の考えがあって、金さえあれば何でもできると、金儲けに精出してきたのだが、金が貯まって気づいたのは、肝心の「何でもできる」の「何」が「何やらわからなかった」というのに似ている。本書は、自分の中にそんな自分はいないか、いや、そもそも、自分はどんな生き方をしているのか、どういう生き方を求めているのか、などと「自分を調べる」きっかけにしていただけたらと願って書いたものである。教師や親の生き方、大人たちの生き方が、子どもの瞳に映らないわけはない。よりよく生きるために自分を変える、著者は本書をそれへ踏み出す小さな一歩にしていただけたらと思っている。
目次
自分なりの生き方をイメージする
「きめつけ」から自由になる
本当にやりたいことの見つけ方
教師ロボットの生きづらさ
自分の性格を知る窓口
自分を見つめる「鏡」をもつ
わが振り直すため、ひとの振り見る
教師作法
新しい「言行一致」
「生徒への注文」を見直す〔ほか〕