出版社内容情報
奇妙な事件の起こるとき、謎の男サイモン・アークは現れる。あるときはオカルト研究者、またあるときは私立探偵として……。八編を収録した、オカルト探偵圧巻の第五短編集。
内容説明
風変わりな人々や事物が関わる奇妙な事件の起こるとき、謎の男サイモン・アークは現れる。あるときは超常現象研究者、またあるときは私立探偵として。警官が監視する中、焼死したはずの男が遂げた不可能犯罪、現代ニューヨークに住まう魔女の呪いが生む回転ドアの密室…暗黒の事象と犯罪が交差する怪事件を、オカルト探偵が明晰な推理力で解いていく8編を収録した第五短編集。
著者等紹介
木村二郎[キムラジロウ]
翻訳家・ミステリー研究家・作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
43
オカルト探偵シリーズ最新作にして一区切り。このシリーズもこれで終わりかと思うと寂しい限りである。今回も砂漠で方舟を作る男の話だったり、浜に打ち上げられたミイラの話だったり、焼き殺された男の復讐だったりとオカルト趣味満載の話が多く満足。とはいえ本質がミステリのせいか作者のせいか、何時もの如くドロドロとした印象は受けないのもそのまま。今回はアークと「私」が探偵社を開業してる話や冷戦の話等、時代を感じさせられるのが多いのも珍しいかな。鬼面人を驚かせるような大トリックは無いものの、安心して読める話が揃っていた。2014/05/03
tessso
8
最後だし楽しみに取っておこうと思ってたのに、結局読んでしまいました。安定して面白いので安心感があります。「砂漠で洪水を待つ箱船」が聖書ものかと思いきや意外な展開で特に良かったです。このシリーズ、これで終わりなのが本当に残念です。2015/04/28
たち
6
この巻でサイモン・アークとはお別れです。ずいぶん楽しませて頂きました。オカルト探偵と言うよりもただの探偵と化しているような気もしますが、いつも黒服で毅然としたサイモン・アーク、やっぱりカッコイイです。ちょっと寂しいな。2015/12/06
cinos
5
回転ドアに閉じ込められて殺された男がダイイングメッセージを書くのは面白かった。あと箱舟の意外性と最後の話の意外さ。これでもう出ないのが残念。2014/06/14
魔魔男爵
4
闇の塔からの叫び/呪われた裸女/炙り殺された男の復讐/シェイクスピアの直筆原稿/海から戻ってきたミイラ/パーク・アヴェニューに住む魔女/砂漠で洪水を待つ箱舟/怖がらせの鈴。の8篇収録。ギリギリ水準作が二つ。残りは手抜きの駄作ばかりの短編集。作者自薦の3巻までで充分でしたな。2017/07/08