内容説明
「ミサイル発射地点をマークせよ」極限状態での飛行中、エリートパイロットだけが見ることをゆるされた風景…湾岸戦争、イラク戦争をくぐりぬけてきた、コクピットからのリアルな報告。
目次
1 YGBSM
2 冷戦と熱い時代
3 ゾウ
4 エジプト人のように飛べ
5 パッチウェアラー
6 中休み
7 衝撃と畏怖
8 砂嵐
9 影の谷
10 SAMおびきだし任務
11 イーライ33
12 終局
著者等紹介
ハンプトン,ダン[ハンプトン,ダン] [Hampton,Dan]
アメリカ空軍中佐(退役)。テキサスA&M大学を卒業後、1986年から2006年まで戦闘機パイロットとして、湾岸戦争、コソボ紛争、イラク戦争など20年間に150以上の戦闘任務に参加。アメリカ空軍戦闘機兵装学校、アメリカ海軍戦闘機兵装学校、アメリカ空軍特殊作戦学校を卒業し、殊勲飛行十字章、名誉負傷章、エア・メダルなどを受章
上野元美[ウエノモトミ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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魚京童!
14
「チーフタン……ローマン75は南から攻撃する……60秒後」とか言ってみたいよね。2024/06/28
スー
10
湾岸戦争に参加して生還したパイロットの体験談です。この前読み終わった菅野直と同じで、階級が自分より上でもパイロットでなければ命令を聞かず反発するのは、戦闘機乗り独特の気質なんでしょうか?空中戦は無いですが対空砲やミサイルとの戦いは手に汗握る臨場感があり、僚機との連携やチャフ、フレア、デコイを使い攻撃と離脱にハラハラさせられました。単座戦闘機のパイロットとしての誇りは凄いですね、トップガンを見て憧れて育った自分にはちょっと悲しかったけど面白かったです。ちょいちょい出てくるフランスへの毒も面白かった。2016/12/10
キミ兄
6
前回読んだのは5年以上前か、いわゆる敵地に侵入して対空兵器やレーダーを破壊するワイルドウィーゼル任務に長年携わった米空軍パイロットの体験談。この世代なので湾岸戦争やイラク戦争が中心だが、こういう能力は日本の自衛隊にはあるんだろうか。実戦経験がすべてみたいな任務。敵地攻撃能力なんてまさにこれなんだが。著者の政治的立場がイラク戦争肯定的でちょっと気になった。☆☆☆☆。2022/01/11
ゆずこまめ
6
やられたらやり返す、生か死か。著者の戦争に対する考え方が非常にシンプル。プロとして自分の職業に誇りを持っているということもあるでしょうが、それくらい割り切ってないと命がけの任務なんてできないかもしれないですね。2015/12/30
gauche
4
正直、こんな部下がいたらやりにくくてしょうがない。それはともかく空戦(一般的な『戦闘』ではないが、パイロットについては紛れもない戦い)の描写がリアリティに富み、狭いコクピットの中で必死に周囲を見渡し、時には悪態をつくパイロットの姿が目に浮かんでくる。 本文には関係ないが、この作者、どこまでフランスが嫌いなんだろうというのが、最大の疑問だったりする(笑2015/07/01