京都粟田焼窯元 錦光山宗兵衛伝―世界に雄飛した京薩摩の光芒を求めて

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京都粟田焼窯元 錦光山宗兵衛伝―世界に雄飛した京薩摩の光芒を求めて

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  • サイズ A5判/ページ数 393p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784758970204
  • NDC分類 751.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「幻の京薩摩」京都粟田焼の窯元であり、京焼の近代化に尽力して近代日本を支えた名匠・錦光山宗兵衛家と京都粟田焼の盛衰。本書は、京都粟田焼の窯元であり、京焼の近代化に尽力して近代日本を支えた名匠・錦光山宗兵衛家と京都粟田焼の盛衰を、江戸・幕末の動乱期から明治を経て昭和初期にいたる歴史の中で描いたものである。京都粟田焼と言っても今や知る人は少なく、「幻の京薩摩」とも言われる。粟田焼は京焼の最古に属し、錦光山家は代々徳川将軍家御用御茶碗師を勤めていた。しかし、明治維新直後の東京遷都で多くの需要家を失い、窮地に追い込まれていく。将軍家御用御茶碗師の地位も失った六代錦光山宗兵衛は、海外に活路を見出す。また、苦心の末に「京薩摩」という絵付技法も開発。日本のアートとクラフトがヨーロッパに衝撃を与えた折からの「ジャポニスム旋風」の広がりもあり「京薩摩」は一世を風靡。最盛期には年間40万個を輸出するまでになり、東京遷都で衰微していた京都を救うことになる。その後、明治中期の不況でも「粟田の陶業は廃絶の危機」に瀕するが、ここでも六代の息子、若き七代錦光山宗兵衛が苦難を乗り切るべく京焼の改革に取り組んでいく。それは当時の西欧世界とのデザイン・化学技術における開発競争でもあった。とりわけ、1900年のパリ万博で最高潮に達したアール・ヌーヴォーの衝撃は大きく、危機感を持った七代宗兵衛は洋画家の浅井忠らと「遊陶園」を結成し意匠改革を進める一方で、京都市陶磁器試験場を設立。釉薬の開発、窯の改良などに奔走し設備の近代化を推し進める。「京薩摩」の生みの親であり最大の窯元であった錦光山宗兵衛だけでなく、藤江永孝、松風嘉定、宮永東山、諏訪蘇山、清風与平、清水六兵衛ら、京都の窯業の近代化に取り組んだ闘士たちの姿も織り込まれ描かれる。こうした改革により「京薩摩」は「世界一の細密描写の絵付陶器」と呼ばれ、海外の王室や貴族にまで求められ、現代ではそのあまりに高度な絵付技法のため再現不可能といわれる超絶技巧の工芸品と呼ばれるまでになっている。本書は錦光山家と粟田焼の変遷を各時代の「経済と文化」とに絡めて描かれており、京焼の歴史だけでなく、明治という時代の精神性がどのようなものであったかということも伝えてくれる。錦光山家や粟田焼、京薩摩などの秘められたエピソードが、初出の文献資料や本邦初公開の貴重な写真などを使い数多く紹介されている。加えて、海外で所蔵されている錦光山宗兵衛の作品の最高峰 (masterpiece)と言われている天才絵師・素山の描いた作品も口絵に掲載されており、歴史や美術を愛好する者にとっては待望の書と言える。

錦光山和雄[キンコウザン カズオ]
著・文・その他

内容説明

明治の京都で生まれた工芸品の中でも、海外の王室や貴族にまで求められ、あまりに高度な絵付の技法のため、再現不可能といわれる世界一の細密描写の色絵陶器「京薩摩」。江戸・幕末の動乱期から昭和初期にいたる京都粟田焼の盛衰の歴史を背景に、「京薩摩」の生みの親であり、近代日本を支えた名匠・錦光山宗兵衛の窯業近代化への改革の苦闘を描く、渾身の力作。秘められた数々のエピソードを貴重な資料・写真で公開。錦光山宗兵衛作品の最高峰(masterpiece)といわれる天才絵師・素山の絵付作品を口絵で本邦初公開。歴史・美術愛厚家、待望の書。

目次

第1章 京焼粟田の御用御茶碗師、錦光山(京焼のなかの粟田口;将軍家御用御茶碗師、錦光山 ほか)
第2章 幕末から明治へ、世界へと拓かれた京薩摩(陶磁器輸出の道のり;京薩摩をつくる ほか)
第3章 ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ―七代宗兵衛の試練(十七歳で家督を継いだ七代宗兵衛の取り組み;「SATSUMA」の人気急落とジャポニスムの衰退 ほか)
第4章 錦光山商店、改革の時代(パリ万博後の改革への動き;進展する意匠改革―遊陶園の結成 ほか)
第5章 世界経済の荒波に揺れた京薩摩(陶磁器試験場の国立移管と海外市場への雄飛;大戦後、一転して襲う経済危機 ほか)

著者等紹介

錦光山和雄[キンコウザンカズオ]
1947年東京都生まれ。1972年早稲田大学政経学部卒業、和光証券(現みずほ証券)入社、調査部・経済研究所を経て、1987年現地法人ワコー・インターナショナル・ヨーロッパに赴任、帰国後常務執行役員、常勤監査役を経て、新光総合研究所(現株式会社日本投資環境研究所)取締役専務執行役員を最後に退任。京都粟田焼・京薩摩研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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koji

11
本書は、京都粟田焼(京薩摩)の窯元錦光山家の栄枯盛衰を描いた物語です。著者は、7代錦光山宗兵衛のお孫さんで、証券会社等に勤務後、現在は粟田焼研究家として活躍されています。粟田焼は、本書の口絵を見ると、第2回パリ万博で評判を呼んだ薩摩焼の流れを組むだけ合って、鮮やかな色絵の陶器(花瓶、香呂等)です。それもあって6代、7代は苦労しながら技術を磨き、輸出振興に力を入れますが、未曾有の恐慌と名古屋陶磁器勢の台頭で衰退します。その辺りは綿密に分析されています。ただ作品としては引用が多く読みにくく残念です。2018/05/06

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