内容説明
浅草の「どろぼう長屋」で呑気に暮らしはじめた岡っ引きの六兵衛。損料屋の箱入り娘と夫婦になったはずなのに、嫁は何やかやと理由をつけて実家から戻ってこない。鬱々とした日々を送るなか、長屋では見掛けぬ艶やかな女が訪ねてきて、六兵衛が目を奪われているあいだに嫁の持参金二百両を盗まれてしまう。厳格な義父に叱られまいかびくびくしていると、一度は捕まったはずの白狐の一味がふたたび現れたという噂を耳にする。金持ちばかりを狙う貧乏人の味方、世直し大明神と呼ばれる白狐の正体とは…。情に厚い六兵衛が、世の理不尽に立ち向かう!傑作捕物帳、第二巻。
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年新潟県生まれ。11年の会社勤めを経て文筆の世界へ。緻密な構成力に、迫力のある剣戟と人間の濃やかな心の機微を併せもつ筆致で、多くの読者を魅了している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
88
十手長屋物語2作目 2019.04発行。字の大きさは…小。 今回は、白狐の昔のおんな黒揚羽が登場します。おこんを巻き込み六兵衛と蛇骨長屋の面々が活躍します。 六兵衛もだいぶ変わってきました。 今後の展開が楽しみです。2019/07/22
とし
83
十手長屋物語 2巻。岡っ引きの六兵衛さん、女房のおこんの為に少しやる気を出したか変わってきましたね。それにしても白狐に黒揚羽間に入って大変ですね。2019/07/15
タイ子
54
岡っ引き六兵衛が木戸番をするどろぼう長屋シリーズ第2弾。前作からだんだん六兵衛が目覚める様子が面白い。実家に帰ってそのまんまの女房おこんの性格が読め出して、こちらも好きになっていくではないか。惚れた女房のためならダメ亭主も男になっていく。白狐VS.黒揚羽が対決する今回の物語は長屋連中総出の千両箱とご禁制の品を巡って大騒動。手に汗握る(とまではいかないが)展開はなかなかのもの。男六兵衛がぐずろ兵衛と言われなくのはいつのこと?2019/05/31
真理そら
25
六兵衛が木戸番をしている蛇骨長屋はとんでもないどろぼう長屋?今回は六兵衛の妻・おこんにとっていろいろな衝撃的なことが分かった。おこんはこのショックから立ち直れるのだろうか。次巻では六兵衛とおこんはまともな夫婦になれるかな。六兵衛は木戸番ということになっているけれど木戸番らしいことをしていない気がする。2019/04/19
らび
23
薄々気が付いてたけどいよいよ庄左衛門の正体が決定的となり(あんまり隠してたようにも思えないけど)義賊と岡っ引きの関係ってどうよ?もどこ吹く風?もうズブズブになりますよね~結構大掛かりで派手な展開になりましたが、白狐に恨みを持つ黒揚羽の登場でますます混迷を極めることになるのか。。にしてもおこんちゃんの気持ちに寄り添って守ってやるんだ!って六兵衛さんぐうたら返上で頑張りました!2019/10/27