感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
3
表題作をはじめ剣客もの4編も面白いが、市井ものが素晴らしかった。女たらしの無宿人が臨月近い女と一緒に峠を目指す。これが無宿人の人生を大きく変えることに(「峠の伊之吉」)。「女鳶初纏」は、火付盗賊改の苛酷な拷問の末に冤罪で火刑になった恋人の復讐譚。「装腰奇譚」は、前に読んだ『江戸職人奇譚』に通じる根付け師と、彼を支える元スリの女の物語で、ラストは勝手に想像して泣きました。2018/07/13
ひさか
1
1992年12月刊の講談社単行本を1996年9月講談社文庫化し、今回、一部修正して2016年6月ハルキ文庫から刊行。7つの短編。表題の子づれ兵法者も面白かったが、装腰奇譚も面白かった。いずれも、一つの道を語るバライティ豊かな短編集で、楽しめました。2016/08/25