ハルキ文庫<br> サファイア

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ハルキ文庫
サファイア

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  • サイズ 文庫判/ページ数 318p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784758438957
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

あなたの「恩」は、一度も忘れたことがなかった――「二十歳の誕生日プレゼントには、指輪が欲しいな」。わたしは恋人に人生初のおねだりをした……(「サファイア」より)。林田万砂子(五十歳・主婦)は子ども用歯磨き粉の「ムーンラビットイチゴ味」がいかに素晴らしいかを、わたしに得々と話し始めたが……(「真珠」より)。人間の摩訶不思議で切ない出逢いと別れを、己の罪悪と愛と夢を描いた傑作短篇集。(装画・清川あさみ/解説・児玉憲宗)

内容説明

あなたの「恩」は、一度も忘れたことがなかった―「二十歳の誕生日プレゼントには、指輪が欲しいな」。わたしは恋人に人生初のおねだりをした…(「サファイア」より)。林田万砂子(五十歳・主婦)は子ども用歯磨き粉の「ムーンラビットイチゴ味」がいかに素晴らしいかを、わたしに得々と話し始めたが…(「真珠」より)。人間の摩訶不思議で切ない出逢いと別れを、己の罪悪と愛と夢を描いた傑作短篇集。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さてさて

359
”イヤミス”のイメージが付き纏う湊かなえさん。この作品は、そんな”イヤミス”という言葉だけで湊かなえさんの作品を読まないという方にこそお勧めしたい作品。長編で見せてくださる作品構成の上手さをギュッと凝縮した中に、鮮やかに起承転結が展開する7つの短編。それは、まさしくそれぞれの短編に欠かすことのできない煌めきを放ち続ける宝石の姿に重なるものでした。湊かなえさんの魅力を気軽に味わってみたい、ちょっぴり”イヤミス”ってなんだろう?という気分を味わってみたい、そんな方にこそ是非ともお勧めしたい、そんな作品でした。2021/08/05

yoshida

300
宝石をモチーフとした短編集。湊かなえさんと言えばイヤミスの印象が強い。この作品を読むと、人間の持つ様々な感情を巧みに質感を持って描ける方だと良く分かる。人間の持つ感情とは何か。嫉妬、欺瞞、絶望、希望。暗い感情を描けばイヤミスと呼ばれるだろう。本作では暗い感情も、確かな優しい感情も描かれる。特に私は本作の最後の三編の優しさに心打たれる。人間の持つ様々な感情を巧みに描き、そこに読書は自身の過去や経験、感情を投影できる。だからこそ湊かなえさんは支持されるのだろう。湊かなえさんの魅力が詰まった素晴らしい短編集。2018/07/08

とし

233
初読みの作家さん、怖い話、不思議な話、切ない話、罪悪や夢、希望と、短編に織り込まれていて、あっという間に読み終えました、他の作品も読んでみます。 2015/06/07

❁かな❁

223
仲良しのお気に入りさんの感想から手に取りました!湊かなえさんは『告白』を読んだことがあり、こちらで2作目。とっても面白かったです★全ての章が宝石のタイトルの短編集。7編入り。どのお話も読み出しから惹き込まれて一気に読んでしまう感じ!いろんなお話を楽しむことができました♪湊さん短編も面白いですね!皆さんも感想に書かれていますが「サファイア」から「ガーネット」への連作が秀逸です☆私は「サファイア」「ガーネット」共にめちゃくちゃ泣いてしまいました(இдஇ; )まさかこんなに泣かされるとは。読んで良かったです♡2015/10/03

こーた

215
宝石をめぐる七つの小話。前半はこじつけのようにもかんじるが、後半はアイテムがよく活かされていて、よかった。「サファイア」と「ガーネット」。表題作で堕ちた物語は、対になるはなしで見事に反転する。イヤミスの女王の手にかかれば、物語を救うことなど、ずっと簡単なのかもしれない。「ムーンストーン」は、苦味の混じった青春との再会。暗闇のなかで光の差すような読後感がいい。たまには厭な物語もいいけれど、どうせ読むならやっぱりぼくは、希望のもてる愉しいおはなしが好きだな。2018/10/21

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