内容説明
三国志は、紀元二世紀末から三世紀にかけて、後漢の末期から晋王朝ができるまでの約百年間を舞台に、そこに群雄割拠した実在の英傑たちの歴史であり、同時に歴史物語である。幾多の男たちが、それぞれの夢を追い求め、やがて死んでいく滅びの物語にファンは多い。この本では、乱世を生きた英傑たちの姿や魅力を、ぼくなりの見方を加えながら語っていきたい―。北方謙三が語る『三国志』の醍醐味を纏めた待望の一冊。
目次
序章 ぼくが『三国志』を書いた理由
1章 劉備・関羽・張飛―男の出会いとは
2章 曹操―覇道を歩む孤高の英雄
3章 呂布―時代を駆け抜けた戦人
4章 孫堅・孫策―志と非業の死
5章 孫権―赤壁の戦いへ一世一代の決断
6章 孔明―夢と現実を交錯させた戦略家
7章 三国時代の文化―英雄に不可欠な資質とは
8章 その後の三国志―四つのキーワード
著者等紹介
北方謙三[キタカタケンゾウ]
1947年佐賀県唐津市生まれ。中央大学法学部法律学科卒。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、85年『渇きの街』で第38回日本推理作家協会賞長篇部門、91年『破軍の星』で柴田練三郎賞をそれぞれ受賞。近年は、時代・歴史小説の分野にも力を注ぎ、2004年『楊家将』で第38回吉川英治文学賞、06年『水滸伝』で第9回司馬遼太郎賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
esop
69
三国志feat北方謙三 の副読本。 著者が三国志を描くまでの熱心な勉強、強い想い入れ、などがよくわかる。 ぜひ本編を見てから読んでみて欲しい。 北方さんの三国志にかけるアツい想いが詰まっている。 呂布、やはり好きですよね〜、読んでて思い入れが滲み出ていました。 著者なりの配慮で創作が含まれていたりして、裏舞台を覗いているみたいで面白い。 劉備が善で曹操が悪という構図には、それなりの理由(著者の推測)があるのには驚いた。 赤いマフラーを巻きながら愛(自転)車に赤兎馬と名付ける、ふふとなった2025/06/02
金吾
23
再読になります。今回は北方三国志を読んだ後であり、著者が三国志をどのようにとらえて表現したのかがよくわかりました。2021/07/15
スー
19
30この本は主要な人物や北方さんの思い入れのある人物の正史と演技の書かれ方の違いや自身が持った印象と作品の中にどんな思いを持たせて登場させたかを解説しています。こちらを先に読めばよかったとちょっと後悔してます。北方さんの呂布が一番格好よかった。2020/02/27
ちゃま坊
15
吉川英治の「三国志」との読み比べを語る。吉川版が書かれたのは戦時中で尊王思想の影響があるという。北方版「三国志」が書かれた頃はオウム真理教事件などがあって、その影響か宗教と政治の問題がときどき出てくる。北方版に「桃園の誓い」がないのはなぜか?「貂蝉」が登場しないのはなぜか?一番強い豪傑はだれか?吉川版でつくられたイメージとの相違を解説。2022/08/02
金吾
11
北方さんの三国志への捉え方、人物評を簡単に、記載しています。気持ちは伝わります。2019/10/26
-
- 和書
- 老年医学への招待