内容説明
それでも、恋を信じますか―。幸せになれないとわかっているのに駄目な男に魅かれてしまう麻子、男に妻と離婚させ結婚したが、生活に疲れてゆく宏美、別れた男にストーカーしてしまう誠子、「男なんて、みんなみんな嘘つき」と思わず叫んでしまう私…すれ違い、傷つけ合っても求め合わずにはいられない、男と女のさまざまな愛の形を描く24のショートストーリー。
著者等紹介
唯川恵[ユイカワケイ]
石川県金沢市生まれ。銀行のOLを経て、昭和59年「海色の午後」で第3回コバルト・ノベル大賞を受賞し、作家デビュー。2002年『肩ごしの恋人』で第126回直木賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
196
ショートショート。これは、うんざりするほど読むのがしんどい。アンハッピーばかりで、こりゃ独身のままでいいやとなり、結婚、恋愛に希望を見いだせなくなると思う。恋に愛に臆病になっちゃうね。結婚にも踏み込めなくなるわ。男性が読んだら、女性は怖いわと思う話も…。タイトルに偽りなしだなと思いながら読み進めたのだけど、ラストのストーリーにやられた。やっぱり恋したっていいじゃないかと思う気持ちになれる。恋は山あり谷あり。その先には幸せというゴールがある必ずあるさ。まあ、ゴール後は本人の努力次第だけどね。2021/01/31
miww
67
唯川さん、2作目ですがこの人の作品は読みやすい、あっという間に読了。女性の恋愛感、結婚観にまつわるショートショート。オチが納得できたり怖かったりどれもなかなか面白かった。「運命の人」は年甲斐もなくキュンとしてしまった。2016/03/15
ユウユウ
34
ちょっと読みたい時にちょうどよくて何回も読み返してます。出版時期のことを考えたら当然古いはずなんですが、あまりそう感じさせないところが、人の心の機微の変わらなさを描いていると思いました。2018/06/26
キキ
30
結構リアル。これが現実。やっぱり恋愛小説は唯川さんだなぁ☆「そうそう」と思いながら、自分とピッタリ当てはまる話もあって読んで苦笑い(^^最終話だけはなんか少女マンガみたいでした。2015/09/30
なつ
25
恋に踊らされてる、なんて滑稽だ、と思いながらよくよく考えてみれば、自分にも思い当たる所はあり、思わず頷いてしまうところもあり。それでもサクッと読めました。隣の芝生は青く見えてしまううのは、もう人としての性なのかも、、、。2015/04/18