内容説明
近代日本語の一斑を漢語から捉える。かつて「文学にとって近代とは何か」が問われたことがあった。本書はことばにとって近代とは何かとの問題意識の下に書かれたものを序章におき、近代における漢語の様相の一斑を明らかにしようとする論考を収める。
目次
第1章 序に代えて―近代語をめぐって(国民語・民族語としての近代語;言語生活史上の明治 ほか)
第2章 日本語の歴史の中の漢語(漢語について;漢語「綺麗」の歴史 ほか)
第3章 近代と漢語―新しい世界の受け入れ(西洋医学思想の受け入れと漢字・漢語―『扶氏経験遺訓』を例に;『航来日録』の漢語語彙―巻一を中心にして ほか)
第4章 近代語―非識字層の漢語(明治の漢語;『西洋道中膝栗毛』主人公三人の漢語の層―魯文執筆部分において ほか)
第5章 おわりに(小学校での漢字学習;字の読めない親と字が読める子 ほか)
著者等紹介
浅野敏彦[アサノトシヒコ]
1946年大阪市生まれ。1971年9月同志社大学大学院文学研究科修士課程修了、大阪府立高等学校教諭を経て、1979年大阪成蹊女子短期大学国文学科講師。1988年同教授。2003年大阪成蹊短期大学児童教育学科教授。2012年3月大阪成蹊短期大学退職。大阪成蹊短期大学名誉教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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