内容説明
1930年前後に文学的出発を遂げた作家たちにとっての切実な問題は、自己の存在意味や自己と他者との関わりについて模索することであった。中島敦、井伏鱒二、堀辰雄、石坂洋次郎、梅崎春生らの文学営為にその具体相を探る。
目次
中島敦とアミエル、ショーペンハウエル、レオパルディ
中島敦とハックスリー―『古譚』を中心に
中島敦とカフカ
中島敦とアナトール・フランス―『過去帳』『わが西遊記』「文字禍」を中心に
中島敦と老荘思想―荘子受容を中心に
井伏鱒二「丹下氏邸」論
井伏鱒二「さざなみ軍記」論
「さざなみ軍記」と「吾妻鏡」
井伏鱒二と老荘思想
堀辰雄「かげろふの日記」論〔ほか〕
著者等紹介
梅本宣之[ウメモトマサユキ]
1955年滋賀県大津市生まれ。神戸大学大学院修士課程修了。現在帝塚山学院大学リベラルアーツ学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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