内容説明
キーワードは鬼、呪い、妖怪―。陰陽道研究の第一人者が、安倍晴明伝説にひそむ「闇」を解き明かす!!平安京の「闇」、日本文化史の「闇」。
目次
陰の章(安倍晴明伝承を遊覧する;陰陽師・安倍晴明が見すえた「闇の世界」;陰陽師・安倍晴明の呪法を解く)
陽の章(大江山の酒呑童子;宇治の橋姫;茨木童子と渡辺綱 ほか)
道の章(式神と呪い―いざなぎ流陰陽道と古代陰陽道;占いの精神史;反魂の秘術―『長谷雄草紙』をめぐって ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
翔(かける)
12
勉強になるものがたくさんあった。著者は安倍晴明に導かれて、研究活動をしているように感じた。もう一度読み返そう。2021/12/15
霹靂火 雷公
0
文学作品における「安倍清明」を中心とした【陰】の章から始まり、「鬼」というシステムの解明に踏み込んだ【陽】の章、最後に物部村の「いざなぎ流」に「邪術師(呪う術者)」と「呪医(呪いを解除する術者)」という陰陽師の併せ持った二面性と共通する「闇」のシステムに迫る【道】の章から成る。便宜上、3章という構成になっていますが、小論文を1冊に纏めた形式です。文脈から「いざなぎ流≠陰陽道」というのは容易に読み取れますが、一時期は「いざなぎ流は現代の陰陽道」と思われた発端でもあり、有名になるのも功罪ありますね。2014/01/17