内容説明
ワインのようにではなく、日本酒だからこそできるフードペアリングがある。厚切りハムにブルーチーズと発酵黒にんにくのクセのある素材を挟んで、パン粉をつけて揚げた「ハムカツ」。どぶろくの粒々感をソースのように合わせれば、口の中で“起爆”する。単独の味ではなく、口の中で料理を完成させるイメージで新たな味覚を見つけると、日本酒はもっと楽しくなる。寄り添うペアリングから、一歩進んだ日本酒ペアリングへ。伝統にとらわれず、科学的アプローチでとらえた新たなおいしさには、日本酒の可能性が秘められている。
目次
新しい発想に欠かせない7つのアイテム
日本酒にちょい足しで料理に寄せる
千葉麻里絵の考えるペアリング理論9
クセのある香りや味わいをペアリングでとらえる
ペアリングのための燗酒レッスン
GEM by motoの店づくり
感動を呼ぶペアリングの接客の心得
誌上ペアリングレッスン 鰹に日本酒を合わせたら?
真夜中のペアリング勉強会
ペアリングのための日本酒講座
日本酒の香りの表現とその由来38
ペアリングのためのラベルと分析値の読み方
この本に掲載している日本酒のリスト
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
141
要するにワインでなくて、日本酒と食べ物に合う相性。ペアリングより、マリアージュの方が個人的にはしっくりくる。日本酒と言えばと、やっぱり寿司、刺身、天ぷら、蕎麦など圧倒的に和に合うのだが、まあ、洋でも合うものはあるんだね。レシピがあるから、気が向けば試してみたい。それより、日本酒も紹介されてて、けっこう飲んだ日本酒が紹介されてて、思わずニンマリ。久しく飲んでない日本酒が紹介されてると飲みたくなるよ。花より団子ならぬ食べ物より日本酒の俺。でも、呑兵衛の域には達してませんよ。2022/11/30
のれん
11
日本酒で煮物を肴にするのは普通に好きなので、チーズやカルパッチョが合う大吟醸にホンマかなぁと首を傾げるばかりw ただ「辛い」の種類の説明が分かってない人が多いというコラムはしっくりきた。 僅かな甘味が混ざるのか、後味はどうなのか、酸味はキリッとするのかまろやかなのか。 辛い日本酒にも千差万別。最高の肴と酒は違うというのは頷ける。 だがペアリングだのマリアージュだのワインの後手に回るような言い草は勘弁。それじゃワイン飲みましょってなるやん。流行らせるワードセンスがあるわけではないが、これでイケるのか不安だ。2022/12/14
山のトンネル
9
★☆☆☆☆星1。日本酒のペアリングの骨子を把握する意味では参考にならないかもしれない。具体例として紹介される料理がどれも個性的で、その個性的な料理の中で「〇〇は酸味のある日本酒と合わせると味わいが増す」(例)という風な書かれ方をしており、やや1対1対応が過ぎると感じたからだ。しかし、ペアリングとは料理×お酒を1対1で楽しむものであるとも思うので、同じ料理と同じお酒を用意して楽しみたいという人には向いているだろう。ペアリングの大枠を捉えるという意味では、参考になるページが後半の50ページほどしかなかった。2023/02/12
チョビ
3
レシピとお酒の組み合わせですが、両方とも庶民の口には入らなさそうな組み合わせで、何が何だか…。お店の予算もなかなかのお値段だし、食べに行けばいいという問題でもなさそう。美味しいものを舌で化学的に知るとかっこよく書いてあるが、お金持ちで色々知っている方々ってそんなふうに食べているのか、と豚に真珠感orz。2019/12/16
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2
日本酒の味、香り、造りを科学的に分析。料理とのペアリングを、これまた感覚に任せず、そこに生まれる成分をとことん追求して、ベストマッチングを目指す、ある意味究極的な日本酒本。ここまで極めると日本酒も楽しいだろうな。でも蘊蓄親父になりそうだ…。 2025/04/07