内容説明
単なる偶然、でも、それは意味ある偶然かもしれない。世界各地へ出かけ、また漱石『夢十夜』や三島『豊饒の海』、芭蕉など文学の世界を逍遥し、死者と生者が交わる地平、場所に隠された意味を探し求める。能楽師・安田登が時空を超える精神の旅へといざなう。
目次
旅(敦盛と義経;奄美 ほか)
夢と鬼神―夏目漱石と三島由紀夫(『夢十夜』;待ちゐたり ほか)
神々の非在―古事記と松尾芭蕉(笑う神々―能『絵馬』と『古事記』;謡に似たる旅寝 ほか)
能の中の中国(西暦二千年の大掃除;時を掴む ほか)
日常の向こう側(心のあばら屋が見えてくる;レレレのおじさんが消えた日 ほか)
著者等紹介
安田登[ヤスダノボル]
下掛宝生流能楽師。1956年千葉県銚子市生まれ。高校時代、麻雀とポーカーをきっかけに甲骨文字と中国古代哲学への関心に目覚める。能楽師のワキ方として活躍するかたわら、『論語』などを学ぶ寺子屋「遊学塾」を、東京(広尾)を中心に全国各地で開催する。現在、関西大学特任教授。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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