内容説明
単なる偶然、でも、それは意味ある偶然かもしれない。世界各地へ出かけ、また漱石『夢十夜』や三島『豊饒の海』、芭蕉など文学の世界を逍遥し、死者と生者が交わる地平、場所に隠された意味を探し求める。能楽師・安田登が時空を超える精神の旅へといざなう。
目次
旅(敦盛と義経;奄美 ほか)
夢と鬼神―夏目漱石と三島由紀夫(『夢十夜』;待ちゐたり ほか)
神々の非在―古事記と松尾芭蕉(笑う神々―能『絵馬』と『古事記』;謡に似たる旅寝 ほか)
能の中の中国(西暦二千年の大掃除;時を掴む ほか)
日常の向こう側(心のあばら屋が見えてくる;レレレのおじさんが消えた日 ほか)
著者等紹介
安田登[ヤスダノボル]
下掛宝生流能楽師。1956年千葉県銚子市生まれ。高校時代、麻雀とポーカーをきっかけに甲骨文字と中国古代哲学への関心に目覚める。能楽師のワキ方として活躍するかたわら、『論語』などを学ぶ寺子屋「遊学塾」を、東京(広尾)を中心に全国各地で開催する。現在、関西大学特任教授。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
翡翠
15
見えないけれどあるもの「非在」の話は引きこまれた。知識がないと見えないものがあることには、もうこれは仕方がないと思ってしまう。能に関したことだけてはなく、他の分野でも当てはまること。今見えていること、見えないけれどあること、知ることで見えるようになること。世界は何層にもなっていて人によって見え方が違う。面白い。2022/04/20
joyjoy
9
ちがう安田さん。「意味ある偶然」? 「待ちゐたり」に漱石の「夢十夜」第一夜が出てくる! 昨日読んだ本にも同じ第一夜からの引用があったので、この偶然に驚く。またその第一夜の男の三度の腕組から「日本人はいつから腕組みをするようになったのか」と問うカ所は、自分が体操座りに感じた疑問にも通じる気がした。「非在」という語も印象に残る。そこにない(いない)ことで、その存在を感じるって、不思議だけれど、よくあることかも。他にも考えさせられる言葉がいろいろあった。2026/02/07
かりんとー
7
(戸田書店)能を知らない人にはちょっと難しいかもしれない。 翁のチベット起源説、非在の話が面白かった。2021/12/20
イワハシ
4
能と旅を繋ぐエッセイあれこれ(旅雑誌に掲載されたもの)。プロの芸能者とは、移動するものなのだなあ。2021/09/28
ganesha
4
旅好きの能楽師によるエッセイ。DENに連載された10年分の文章を旅、夏目漱石と三島由紀夫、古典文学、漢文、日常に関するものに分けて収録されている。リトアニアでは般若は男に見えること、台湾の学生にもたらした能の影響、「箒」「あはひ」の考察など興味深く読了。いつかまた読み直したい。2021/08/12
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