内容説明
日本は、どうなっていくんだろう―。ひとり永田町に飛び込み、国会議員18人と向き合った若きノンフィクション作家のリアルで切実な絶望、そして希望。
目次
国会議事堂前
ボロボロ
バイバイ
リセット
スタートライン
セルフスタート
サバイバル
コミュニケーション
信頼
著者等紹介
中村安希[ナカムラアキ]
ノンフィクション作家。1979年、京都府に生まれ、三重県で育つ。高校を卒業後、渡米。カリフォルニア大学アーバイン校舞台芸術学部を卒業する。アメリカと日本で三年間の社会人生活を送ったのち、取材旅行へ。訪れた国は六十五に及ぶ。2009年、『インパラの朝』(集英社)で第七回開高健ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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lily
9
『インパラの朝』など旅行記を執筆してきた著者が、政治家とのインタビューの中で感じた疑問を書き綴る。話は上手いが内容のない政治家には「?」を感じ、具体的な政策に協調した時は同意する。基本的にリベラルだと思うが、地位や肩書に捉われず、書名の通りフラットに向き合う姿勢は好感を持てる。旅行記のような「言葉がたゆたう」感じは今回も心地いい。「最近の若い人たちだけが突然挑戦をやめたのではなく、挑戦しなかったおかげで成功と安定を勝ち取ってきた世代の背中を見て、若い世代はただ同じようにしているだけに過ぎない。」2021/01/17
ジュースの素
9
一気読みだった。自分の経験談を交えながら、今の政治家にインタビューし彼らの考えやビジョンを聞いて行く。選挙の時の公約はなぜどの政党もほとんど同じなのか。それは公約用の言葉があるからだ。本当に理想とする理念をなぜ掲げないの?と聞けば、それは分かりにくいし、万人受けしないから。我々は用意された無難な公約だけを見て投票するのだ。選べるはずもない。権力争いの場でしかない永田町が変わる事は極めて難しい。2018/02/16
Maumim
3
おもしろくて1日であっという間に読み終える。 閉塞感を覚える今の日本にも、まだ可能性はあるのかな、と明るい気持ちにさせられる。 挿入されている著者自身の経歴、経験談も興味深い。 「ここで起きたことはすべて記憶から消してください」と言われた派遣のお仕事ってなんなんだろ。そこが一番気になるかも。 「重要なのは新卒の雇用を守ることではなく、何歳になってもどんな状況からでも、何度でもやり直しがきくフラットな社会を作り、“人生はワンチャンスではない”と伝えること」2017/07/09
蜜柑
2
中村さんと政治家。ここに書かれているインタビューの内容に脚色がないのなら、次回の選挙で私ができる意思表示は一つだけ。2019/10/03
のら
2
18人の政治家にインタビューを行い、著者が少なくとも紙面に実名を登場させるに値すると判断をした人は5人。これは多いのか少ないのか…。実名で登場する議員の方々は地に足のついた印象でした。ただ、本書の構成自体については、インタビュー部分とそうでない部分が混在し、まとまっている印象を受けませんでした。余談ですが、本書で好感を持った政治家を検索したところ、第二検索ワードで「反日」というものが挙げられていました。一体「反日」って何なのでしょうか。2014/11/30