感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スイ
15
「ナイン・ストーリーズ」の全訳。 2回読んで、課題書読書会をした。 読むごとに、またこの作品について話し合うごとに、胸の奥まで染み通っていく感じ。 一読で好きだと思った作品であっても、すっきり全て理解したとは思えず、その心残りもまた魅力になるような本。 読書会で聞けた他の方のご意見(とてもとても面白かった、私が気づかなかったこと、気にしなかったこともたくさん)を携えてまた読みたい。 私は「コネチカットのアンクル・ウィギリー」が一番好き。2025/06/21
里馬
9
うーん・・恥ずかしいけどじっくり読み比べない事には新潮の野崎訳との差異が分からなかった。余り訳者の色は付けない方が良いのかな?前回は「アンクルウィギリー」や「エズメに」を気に入ったが、今回は「テディ」や「エスキモーとの戦争前夜」のが好き!2009/08/02
Ecriture
7
『ナインストーリーズ』の柴田訳。これだけは絶対買わなきゃと思って買っておいた。大戦とベトナム戦争でどうにも歯車が狂ってしまった人たちと、「訳わかんなくなってる馬鹿でしょうもない二十世紀人」たちの物語。つーか柴田氏の仕事量ハンパない。「よくこれだけ仕事する時間ありますね?」って言ったら「院生が育ってるから。育ったっていうかたまたまそういう人たちがいるから大学の仕事の一部は任せられる」って言ってた。2009/08/13
ge_ha
6
再読。「翻訳夜話2 サリンジャー戦記」読んでから「キャッチャー イン ザ ライ」読んで、そうしたらやはり「ナイン ストーリーズ」読みたくなるでしょう。購読していた柴田元幸さんの雑誌「モンキー ビジネス」で柴田元幸さんの新訳のナイン ストーリーズが一挙掲載されたときの興奮再び!野崎訳は、古びてアクの強い感じが印象に残っていて、やや読みにくいけど、それも含めて名訳だと思った。この柴田訳はアクの強さが薄らいで読みやすい。読み比べるとおもろいですね。2013/01/23
justdon'taskmewhatitwas
4
70年位前?に書かれてるのに、今でも通じると云うより、今の事なんじゃないか! って思っちゃうのは新訳のせい? それとも俺が未だに甘っちょろいから? 暴虐な現実と脆弱な自己との軋轢に悲鳴があがる。あがいてる。誰か、理解ってあげてよ。2018/06/30
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