内容説明
天孫降臨から大和朝廷への王朝交替まで綿密かつ簡潔に綴った「倭国(九州王朝)略史」、古代中国史料批判の新視点を提起する「古代日中交流史研究と『多元史観』」など、古田学派の九州王朝研究の到達点を示す論集。
目次
倭国(九州王朝)略史
古代日中交流史研究と「多元史観」―五世紀~七世紀の東アジア国際交流史の基本問題
九州年号の証明―白鳳は白雉の美称にあらず
『群書類従』に収録された古代逸年号に関する考察
倭国律令以前の税体制の一考察
多利思北孤の「東方遷居」
太宰府出土須恵器杯Bと律令官制―九州王朝史と須恵器の進化
「壬申の乱」の本質と、「二つの東国」
柿本人麿が詠った両京制―大王の遠の朝庭と難波京
『後漢書』「倭國之極南界也」の再検討
「多賀城碑」の解読―それは「道標」だった
七世紀の須恵器・瓦編年についての提起