目次
1 子どもたちの物語(生まれて;居場所を探して;新しい生活)
2 私が大切にしていること(子どもの主体的成長を支える環境づくり―支援の標準化に向けて 早川悟司;相談者の幸せを願う伴走者として 高橋亜美;やればできる、つながり支え合えばもっとできる 大森信也)
著者等紹介
高橋亜美[タカハシアミ]
1973年生まれ。2002年より、社会福祉法人子供の家が運営する自立援助ホームあすなろ荘の援助スタッフとなる。2011年、同法人が開所したアフターケア相談所ゆずりはの所長に就任
早川悟司[ハヤカワサトシ]
1969年生まれ。社会福祉法人子供の家・児童養護施設子供の家(東京都清瀬市)施設長。東京都社会福祉協議会児童部会リービングケア委員会副委員長、全国児童養護問題研究会組織部長、同・東京支部副支部長等を務める。進学支援をはじめとする自立支援の標準化に向けて、活動・研究・執筆を行っている
大森信也[オオモリシンヤ]
1972年生まれ。児童養護施設若草寮副施設長。全国児童養護問題研究会編集部員。同・東京支部支部長。『子どもと福祉』(明石書店)編集委員。現場からの発信の必要性を実感しながら、地道に活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Die-Go
47
図書館本。児童養護施設で育った子どもが、施設を出て自立をしていく上でどんなことが困難であり、またどんなことが必要なのか、その観念を述べている。所謂ハウツー物ではなく、思いが述べられているので、初心に立ち返りたい時などに良いかと思う。何年かに一度読み返すと良いかも。偶然にも読み終えた数日後に共著者のお一人が痛ましい事件によって亡くなった。読んでおいて良かった。★★★★☆2019/02/21
Die-Go
38
図書館本。三度目。様々な事情により、親元で暮らすことができない子ども達がいる。その子ども達は、親を頼ることができないがゆえに高校卒業と共に自立を余儀なくされることがほとんどである。そんな子ども達の悲喜交々の生きざまが垣間見えると共に、その子ども達に相対する児童養護施設の職員の心構えを説く。考え方の基盤となるところが多く書かれており、良書。★★★★☆2019/03/30
Die-Go
36
図書館本。共著者の大森信也さんが亡くなると言う痛ましい事件かあったことから、もう一回読む必要を感じて。やはりこの本は児童養護従事者は読んでおくべきだと思う。ノウハウが載っているわけでも、ハウツー物であるわけでもない。しかし、施設出身の児童の心の痛み、そしてそこから如何にその傷ついた心を立て直していくか、その思いが滔々と語られている。★★★★☆2019/03/13
けんとまん1007
22
施設の基本的な部分、高校卒業(18歳)後は、基本的には施設を出て自活していかなければならないということ。ただし、それも、少しずつではあるが環境も変わってきているということも、耳にした記憶がある。ところが、それ自体も認知されていないことが、かなり多いようだ。また、それ以上に、子どもたちが置かれた状況や、置かれてきた状況のなんと厳しいことか。そんな施設のひとつが、近くにあり、小さい頃から、そういう施設にいる友達も少なくなかったので、一般的なレベルよりは、特別視することはないと思っている。それにしても。。。2015/08/10
おぎわら
18
タイトルが、今考えていることズバリだったのでじっくり読んだ。子どもの手記と自立支援施設職員による解説で構成する本で、同様の施設の(若手)職員にアドバイスを与える目的のように思えるが、里親などを実践/検討している一般市民にとっても有用なアイデアが多く、メモを取りながら読んだ。著者の一人が今年初めに起きた養護施設関係の事件の犠牲者だったことを、読後に知って衝撃を覚える。これについての文春の記事も一読に値する。 https://bunshun.jp/articles/-/120822019/10/15
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