出版社内容情報
「国家の論理」の前に「人間の論理」が沈黙を強いられる、主客転倒の状況を脱し、人間的諸権利の再回復・再獲得を達成することこそが今求められている。現代を生きるキリスト者、思想史研究者として、21世紀を‘人間復権’の世紀として展望する思想的営為。
第1部 世界・人間・時代精神
1章 時代の徴をどこに見出すか?
2章 現代ドイツの歴史認識と人間観
3章 Erich Frommとの対話
付論1 民権は国権より重し!
2 民族史と宗教―朝鮮キリスト教の場合
第2部 アジア・日本人・キリスト者の実存
4章 近代日本の大学教育―その光と影
5章 創造的少数者の使命と連帯
6章 共生社会の論理と倫理
付論3 旧約聖書における時間と人生
4 新約聖書に見る「人間復権」の思想と方向
終章 豊潤な時代感覚を持ってアジアと日本を歩みたい
あとがき
初出一覧
目次
第1部 世界・人間・時代精神(時代の徴をどこに見出すか?;現代ドイツの歴史認識と人間観―Richard von Weizs¨ackerに即して;Erich Frommとの対話―最晩年作『人生と愛』(一九八三年)を中心に
民権は国権より重し!
民族史と宗教―朝鮮キリスト教の場合)
第2部 アジア・日本人・キリスト者の実存(近代日本の大学教育―その光と影;創造的少数者の使命と連帯;共生社会の論理と倫理;旧約聖書における時間と人生;新約聖書に見る「人間復権」の思想と方向)
豊潤な時代感覚を持ってアジアと日本を歩みたい
著者等紹介
小杉尅次[コスギカツジ]
静岡産業大学経営学部・教授。専門は、地球文明論・哲学思想史。1942年、静岡県天竜市に生まれる。静岡大学中退後、東京神学大学へ編入学・同修士課程終了後、大韓民国へ留学。ソウル大学・大韓長老会神学大学大学院(修士課程)を終了し、帰国。ドイツ連邦共和国へ留学し、ハンブルク大学博士課程・同大学宣教研究所所属。83年同大からPh.D.取得後帰国。職歴として、在日大韓基督教総会・日本基督教団で牧師職、日本キリスト教海外医療協力会(社団法人・JOCS)で総主事職を歴任。そのかたわら、静岡英和短期大学(現静岡英和学院大学)、静岡大学、静岡県立大学の講師職を経て、95年4月静岡産業大学経営学部助教授に就任。現在に至る
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