内容説明
飲み水への不安が「名水」を生んだ。神田上水・玉川上水の開設事情や水道網の整備、使用料と経営問題、水質や水の配分を巡るトラブルなど興味深い実態を解明。百万都市江戸の上水道の歴史を分かりやすく描いた好著。
目次
1 江戸水道の成立(城下町の建設と江戸の水事情;水道開設)
2 江戸水道の経営・管理(江戸の水道網;近世前期の水道経営;享保期の水道改革;近世後期の水道経営;水道組合)
3 江戸の水道問題(水量と水質;江戸の水と村の水)
著者等紹介
伊藤好一[イトウヨシイチ]
1916年神奈川県に生まれる。1949年明治大学政治経済学部卒業。元明治大学附属明治高等学校教諭。1998年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Emkay
15
1590年に江戸入りした当時、大河、中洲、海水に囲まれた湿地帯に、徳川家康らがいかにして上水道を引っ張ってきたか、また、江戸時代を通してどのように発展し、管理されてきたかを、詳しく解説。江戸時代の一面を知ることができる上、おなじみの地名がたくさん出てくる郷土史として楽しめる。自然河川に近かった神田上水ができた約60年後、江戸の拡張と水不足を背景に玉川上水ができ、前者が京橋まで供給、後者が江戸城と新橋まで供給していた。青山、千川、亀有、三田にも玉川上水の分水があり、享保の改革で廃止されたことは知らなかった。2021/03/16
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