内容説明
故国においてはすでに高僧と仰がれたが、仏法宣布の雄志を懐き。惨澹たる苦心を重ねて、盲目となりながらも日本に渡る。朝野に迎えられては奈良仏教の興隆に専念、唐招提寺の開山となる。日本文化に大感化なした唐名僧の偉大な事績とその生涯。鑑真研究の第一人者が、中国側の史料をも縦横に駆使、蘊蓄を傾けて多年の研鑽を披瀝した絶讃の名著。
目次
在唐時代(出生と出家;唐の宗教界における鑑真の活動とその位置;栄叡と普照の入唐;栄叡・普照の渡日招請と鑑真の決意 ほか)
来日以後(日本到着;唐招提寺創建;大和上寂後の唐招提寺 ほか)
略年譜
感想・レビュー
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rbyawa
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g112、時代は聖武天皇の時代、東大寺の完成の式典の時点、となるとひょっとしてそのために呼んだのかなぁ? などと読みながらつい考えてしまっていたんですが(過去最高規模の式典だよねあれ確か)、タイトルの鑑真さんは中国の高僧であり、日本に「戒壇院」という正規の僧侶の地位を授けるための組織をもたらし、密教などもこの時点で持ち込まれたとされているのかな? 明確な事績のようなものはなく、失意の余生を送ったという本も読んだこともあるのですが、どちらかというと日本での業績が微妙に辿れないのかなぁ、意外と移動してんのね。2016/11/19
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