内容説明
“茶聖”千利休の生涯を厳密な史料批判と、鋭い洞察とをもって、時代背景の中に描き出しているばかりでなく、古来のなぞとされる利休切腹の真相に対して、俗説を排し独創的な解釈を施した。歴史家であり茶人でありかつ禅者である著者の、多年にわたる研究成果であり、利休伝の決定版というべきもの。茶道関係者にも必読の書である。
目次
千家の系譜と利休の誕生
少青年時代とその環境
茶の湯の発達と利休の登場
堺の宗易から天下の宗易へ
秀吉と宗易との親近
禁裏茶会と「利休」号の勅賜
天下一の茶匠利休とその権勢
秀吉と利休との背反と妥協
小田原従軍と利休の切腹
利休の切腹の背後にあるもの
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masaYoshizuka
4
利休の研究書。かなり専門的で難解な部分もあるが、とにかく一通り読み終えました。 それにしても、どうしても理解出来ないのは、あの時代の武将たちが、なぜあれほどまでに茶の湯にのめり込んでいったのか、です。 2011/12/25
知降 星人
2
当時の人びとの類型的な審美眼に対し、大胆な創意をもって民族的センスに富んだ竹花筒を作り出し、その芸術的なよさを紹介し、美の世界を拡大したのが利休の卓越したはたらきであった。2024/12/15
ohmi_jin
2
千利休は聖人君主でもなんでもなく、極めて欲にまみれた人間であったことは首肯する。だからこそ、その欲を昇華する形での茶の道であったような気がする。死の真相はなんともわからないが、求め合ったもの同士にしかわからないと思う。2023/04/12
あまたあるほし
1
古典的名著。2025/03/12
多読多量連投が日課だった
0
ビックリしたのがズケズケな物言いの空気読まない人ってトコ。2017/06/20