内容説明
黒船の来航による「開国」からわずか百年のうちに、日本は急速な近代化を果たし、軍国主義へと突き進み、敗戦の痛手を味わい、アメリカの支配と高度成長を経て経済大国へと姿を変えた。この劇的な変貌を推し進めた力は、いったい何だったのか?『戦争の記憶』で日本の戦後を真摯に見つめた著者が、さらに広い視野からあざやかに描き出す近代日本の姿。
目次
東京オリンピック
第1章 黒船来航
第2章 文明開化
第3章 エロ・グロ・ナンセンス
第4章 ああ我が満洲
第5章 西洋との戦争
第6章 東京ブギウギ
第7章 一九五五年以降
戦後の終焉
著者等紹介
ブルマ,イアン[ブルマ,イアン][Buruma,Ian]
ニューヨークのバード・カレッジ教授。オランダ・ハーグ生まれ。ライデン大学で中国文学と中国史を学んだのち、日本への関心を高め、日本大学芸術学部で日本映画を専攻。その後は日本と香港を拠点として写真家、映画評論家、ジャーナリストなどさまざまな分野で活動しながら、世界各地の大学で教鞭をとる
小林朋則[コバヤシトモノリ]
1967年生まれ。筑波大学人文学類卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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フンフン
5
加藤陽子が高く評価したらしいので読んでみたが、ナンジャラホイという感じ。ハリウッド映画で太平洋戦争が描かれると、昭和の東京で水牛が荷車を牽いていたり、琉球衣装で琉球髪型の主婦が出てきたり、戦国時代の幔幕を張りめぐらしたようなところで大本営参謀が作戦会議をしていたりするが、そんな感じ。著者は福沢の『文明論之概略』も読んだらしいが、野蛮国と文明国の最大の違いが法治主義が国民の間に浸透しているかどうかにあることを理解していない。2023/04/18
ja^2
4
ずっと気になっていた、この国の──もちろん近代国家という意味だが──成り立ちがやはりそういうことだったのか、と腑に落ちた次第だ。▼それは、あまり語られてこなかったことだ。当初は意識して語るのを忌避していたのだろうが、そのうちに多くの人にとって訳が分からなくなってしまい、語ろうにも語れなくなってしまったことだ。▼今や、私たちがそうした上で、現代のこの国に生きているということを何人の日本人が理解しているだろうか。何百年も前のことではない。つい最近のことだ。いったい何の話をしているのだって?読んでみればわかる。2020/09/09
あーる
0
夏目漱石を読んでいると明治を知りたくなる。2013/08/14
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