内容説明
産業の発展に伴う生活環境や価値観の変化、都市化で失われていく自然、災害の発生と復興など、人びとはいかに自然を利用し破壊してきたのか。現代社会が抱える環境問題にアプローチし、未来への可能性を模索する。
目次
1 近代化への格闘と環境破壊(工業化社会のエネルギー開発に向き合うとは;戦争と大衆文化―ある漫画作家の戦中・戦後経験;都市化と自然の破壊―春の小川はどうなったのか)
2 生業と近代化(近代日本農業史研究と環境史研究;内水面「総有」漁業の近世と近現代―琵琶湖の「村エリ」をめぐって;動植物にとっての近代社会)
3 民俗世界の対応(自然世界と民俗世界―自然と人間との「不完全」な関係性の再評価;生業と近代化―水田と環境思想;物語としての人と自然)
4 東日本大震災と現代社会(ゴミ問題の忘却の構造―放射能汚染が映し出したもの;津波災害と復興)
著者等紹介
鳥越皓之[トリゴエヒロユキ]
1944年、沖縄県生まれ。1975年、東京教育大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。1983年、文学博士(筑波大学)。現在、早稲田大学人間科学学術院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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