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出版社内容情報
運命の二人は、後宮で再び出会う――!平安とりかえばや後宮譚、開幕!
内容説明
俘囚の村で育った春菜は、母をなくして孤独に。寂しさを癒したのは、帝暗殺の罪で流刑にされた御子、雨水との交流だった。世話をやく春菜に物語を聞かせてくれる雨水。だが突然、行方を晦ます。同じ頃、顔も知らぬ父から報せが届く。それは瓜二つな弟に成り代わり宮中に出仕せよとの奇想天外な頼みで…。雨水が気がかりな春菜は、性別を偽り宮中へ。目立たぬよう振る舞うも、なぜか後宮一の才媛・冬大夫に気に入られて―彼女こそが、女官に成りすました雨水だった。
著者等紹介
土屋浩[ツチヤヒロシ]
電撃小説大賞への応募がきっかけで、『こひすてふ』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひぬ
20
俘囚の村育ちの春菜の寂しさを癒したのは流刑の御子・雨水。彼は突然行方をくらまし、春菜も父に呼ばれ、都へと旅立ち、そして雨水の行方を探るため、弟に成りすまして宮中へと出仕します。そして再会の場は後宮。互いの事を気付かぬまますれ違いは続きますが、男女逆の立場でありながら再び仲良くなっていきます。色々と詰め込みすぎな気はしなくもないですが、両者が性別を偽るのは中々に新鮮。最後のシーンは未来に希望が持てるもの、肝心の秘密が明かされず、少し切なかったです。2022/01/27
Mu@仔羊堂
13
平安時代を後宮を舞台にした陰謀劇。無実の罪を着せられ女性に化けて後宮で暮らす皇后の兄と、事件に巻き込まれて出仕出来なくなった弟の代わりに男装して近衛士として宮中に出仕した娘の物語。なのだけど、最後まで読んでみてこれ性別を偽る必要あったのかなあと思う。最後までお互いに正体に気付かないのは物語的にどうなのか?なんかクライマックスが無いような気がする。続編予定なのかなあ。と言う事でどうも設定をうまく活かせてなくて全体的にもどかしかった。2022/05/20
ゼニガメ
9
妾の子である春菜は、山奥の村育ち。父によばれて都に上がれば、腹違いの弟の代わりに宮仕えをしてほしいと言われる。行方知れずの恩人が、宮中に隠れているかもしれない春奈は性別を偽り宮中へ。春菜の恩人、雨水もまた素性を隠し女官として宮中に身を潜める。大好きな性別逆転設定。武術、薬学に長けているのはいいとして、成人男性姫様抱っこできるって、なかなかのチートだな春菜。お互いの正体を知らぬまま惹かれつつある春菜と雨水の今後が気になる。それ以上に春菜と父の仲は修復されたのか、弟の母はどうしているのか、続編待ってます。 2021/08/15
粋
7
思っていた以上に好みで面白かったので読み進めたのに、最後が残念でなりません。続きがあるならいいんですけど、ここで終わりならもったいなすぎる。ぜひ続きお願いします。六花をぎゃふんと言わせて、引きずり下ろして終わっていただかないと、腹の虫がおさまらない。2024/06/22
あずとも
6
平安後宮物語にしては毒が用いられるシーンが多いのは珍しい。黒幕の目的が結局よく分からないまま物語が終わってしまった感が。これは続きあるの確定なのかな。2021/05/30