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内容説明
現代国際法の基本制度をわかりやすく説き明かす入門書の決定版。小枝を切り詰めて全体の枝振りを見渡せるように心掛けた初学者必携の一冊。
目次
国際社会と国際法
国際法規則の存在形態
国際法と国内法
現代国際法の基本的法原則
国家
地球空間の地位―領域・海洋・宇宙・環境
個人の地位
国際人権法
外交・領事関係法
国家責任法
国際社会における平和の維持―国際機構・紛争解決・安全保障
武力紛争法
著者等紹介
杉原高嶺[スギハラタカネ]
1941年静岡県生まれ。1967年東北大学大学院法学研究科博士課程中途退学。東北大学法学部助手。1975年北海道大学法学部教授。1976年法学博士(東北大学)。1993年京都大学大学院法学研究科教授。1998年日本学士院賞受賞。2005年京都大学定年退職。現在、近畿大学教授、北海道大学名誉教授、京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うえ
4
「ギリシャの国際法学者ポリティスによれば禍いを招くことが多かった主権の原則はもはや時代の要請にそぐわない遺物であって、国際社会の基調概念はいまやsolidariteに取って代わられるべきものであるという(1925年)。しかし、現代国際法において主権が消滅したとか、放逐されたとみるのは正しくない。現在の国連をみても、この機構は加盟国の主権を否定した、世界政府的組織ではない…すべての国家は法的に平等である、との観念を明確に説いたのは、17世紀ドイツの国際法学者プーフェンドルフである」2016/05/07
きみどり
0
国際法の入門書。国際法の判例を各章の最初に置き、それを元にしながら基礎的な理論や原則を概説するスタイル。文章も読みやすく内容も最新のものなので、他の入門書より良いかなと思った。2013/02/10
BATTARIA
0
国際法って、いつ誰が作ったんだかどこにも書いてないのが不思議だったが、条約や国連憲章が国際法の一部だというのには驚いた。 国際法の対象は個人や法人ではなく国家であること、国内法に抵触するから条約の完全な履行はできないというのは許されないこと、これらもちゃんと理解していなかった。 共謀罪がないからパレルモ条約の完全履行ができませんという理屈は通らないから、政府は共謀罪を通したわけか。 理解し切れなかった点も多かったけど、いわゆる主権国家や国民国家の概念が賞味期限切れしていることは、改めて感じられた。2017/11/15