内容説明
編布研究に半生をかけ編布の数々の謎を解明した名著の増補版!!日本最古“縄文”のまぼろしの布「編布」の謎が解けた!!衣を付けた土偶や、出土遺物から、素材・道具・製作技法を解明!!縄文時代のファッションを復原!!
目次
1 出会った縄文人の布
2 縄文人の布は細く長く生きた
3 縄文人の衣服の謎
4 縄文の布の謎解き
5 ついに縄文人の布は復原できた
6 編布の衰退と今後のゆくえ
7 研究の中で
8 “増補”研究は続く―世界の編布と縄文人の豊かな発想
著者等紹介
尾関清子[オゼキキヨコ]
1929(昭和4)年、愛知県江南市生まれ。愛知県立尾北高等学校卒業、名古屋工業大学工業化学科内地留学。東海学園女子短期大学(現、東海学園大学)講師、助教授(専攻は生活文化史)を経て、同大学名誉教授。主な論著書は、「縄文時代の布―編布・織布とその製作技法」(『生活学1989』日本生活学会)、1988年(1988年日本生活学会研究奨励賞受賞)。『縄文の衣―日本最古の布を復原―』(学生社、1996年)、1996年第5回相沢忠洋賞受賞。『縄文の衣―日本列島布文化の起源と特質―』(雄山閣、2012年)、2018年立命館大学より博士号(文学)授与(2018年(増補版))(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tamami
37
進展著しい縄文研究の中では、話題に上ることが少ない「衣」。著者の尾関さんは、日本最古の布と言われる「編布」(あんぎん)について、学者人生の大半の時間と情熱を注いで研究し、列島各地に残る実物や土器片に残された圧痕等から、実物の詳細、製作過程、その後の広がりまでを本書に結実させた。研究のはじめ、深まりの中で出会った自らの疑問や先輩諸氏から提示された課題に渾身の力で挑み、縄文の「衣」研究の先達として著者が切り開いてきた領域は、誠に広く深いものがあるように思われる。筆者は、偶々縄文時代の人々の生活の詳細について→2020/11/26