ネイチャー・ストーリーズ
雷鳥が語りかけるもの

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  • サイズ B6判/ページ数 190p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784635230063
  • NDC分類 488.4
  • Cコード C0045

内容説明

日本のライチョウは、なぜ人を恐れないのか。その答えの重要性に気づいた著者は、20年ぶりに高山を訪れ、調査を再開した。だが、著者がそこで見たものとは…。ライチョウに迫る様々な危険を照らし出し、現代日本人の生き方を、鋭く問い直す。

目次

ライチョウが飛んで逃げた!
高山に住む日本のライチョウ
ライチョウの生活
ライチョウの住む山
調査への誘い
南アルプス白根三山の調査
生息個体数は約三〇〇〇羽
ライチョウが人を恐れる西洋文化
ライチョウが人を恐れない日本文化
ライチョウ会議の発足
調査再開
新たにわかってきたこと
ライチョウをめぐるさまざまな課題
野生生物との共存の道をさぐる
ライチョウは何を語る

著者等紹介

中村浩志[ナカムラヒロシ]
1947年、長野県坂城町生まれ。1969年、信州大学教育学部卒業。1974年、京都大学大学院修士課程修了。1977年、同博士課程単位取得。1992年より、信州大学教授。専門は鳥類生態学。理学博士。これまでの主な研究は、日本アルプスにおけるライチョウの生態研究、カッコウの托卵生態と宿主との相互進化に関する研究、フクロウ類とワシタカ猛禽類の繁殖生態に関する研究など。2002年には、カッコウの研究で第一一回「山階芳麿賞」を受賞した。現在、ライチョウ会議会長、日本鳥学会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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マリリン

43
一度は近くで見たい雷鳥の生息地は意外に狭い。長年雷鳥を研究した羽田先生と行動を共にした著者の記録から、その生態を知ることができた。著者の海外でのフィールドワークも含め山岳小説的や旅行記としても面白かった。人を恐れない雷鳥は日本の文化。トキやコウノトリが絶滅した経緯も書かれているけど、自然の中に佇む雷鳥の姿が失われつつある現実。北海道に生息するエゾライチョウは狩猟鳥だとは。後半著者50歳からの記録は野生動物との共存や保護、自然破壊の問題等多くの問題提示が書かれている。雷鳥生息は大切にしたい日本文化でもある。2021/11/25

ゆきむら殿

1
日本の雷鳥が生息地としても、その習性としても極めて特異であるとのこと、知らなかった。 中央アルプスでの復活プロジェクトもそうですが関係者の方々には本当に頭が下がります。 しかしまた雷鳥に会いたくなった。2021/11/10

ressenti-man

0
この前読んだ『二万年の奇跡を生きた鳥 ライチョウ』よりも一般向けで、著者の研究生活と絡めたストーリー仕立てになっており読み易いし面白い。しかし最後の方で自然保護というか住み分けの話にまで射程が及ぶわけだが、現代人の「心の隙間」云々とか紋切り型になってしまうのはいまいち。2015/03/01

いもりん

0
ライチョウに会いたくなった!2011/03/02

セキセイ2

0
2006年9月発行。雷鳥研究の本ですが、研究者の成長や思いも伝わる本です。受験国語の読解問題にできそうな文体で、中高生にオススメです。研究者というと、本庶佑氏がノーベル賞の賞金を「若い基礎研究者を育成する費用」として寄付する意向を示しました。これは一見美談ですが、なぜそういう行動に至かを深読みすると…やはり国は研究費にもっと予算をつぎ込むべきだと感じました。2018/10/02

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