内容説明
1945~52年にかけてアルプスの「6つの北壁」を登攀したレビュファが、山岳ガイドという職業に対する誇りやザイル・パートナーとの友情、アルプスの自然への賛美を高らかに歌い上げる。1954年に山岳文学大賞を受賞し、日本でも多くのファンに親しまれた名著の改訳決定版。
目次
グランド・ジョラスの北壁
ウォーカー・バットレス
中央バットレス
ピッツ・バディレの北壁
ドリュの北壁
マッターホルンの北壁
チマ・グランデ・ディ・ラヴァレドの北壁
アイガーの北壁(アイガーワント)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kikizo
3
山岳物語の名作。わかりやすい文章で、ヨーロッパの山々をガイドとして攻略している。危険な場面も飄々とした表現。あっという間に読めてしまいました。登山はしないですが、未知の世界を征服する様には興奮します。自然との戦いに勝った著者。とても面白かったです。2018/03/03
hi
3
今まで、山文学を読むだけで満足してたんだけど、この本読んでる最中突然大ブチキレを起こして素人が単独で赤岳横岳硫黄岳と涸沢まで登ったりしだして、読み終わるの遅くなっちゃったよ…本の前半内容全然覚えてない笑 この本がきっかけ、と言うより、今まで溜まってたのが私の中で爆発したんかもね。レビュファは詩人やね〜あとがきでレビュファは「人間の土地」愛読してたって聞いて納得…。「山がたえず差し出してくれる数限りないよろこびをどれ一つとして拒絶してはならない。なに一つしりぞけないこと。渇望し、憧憬し、→2016/09/24
キミ兄
1
「困難を愛するが危険は好まない」が信条のフランスを代表する近代的登山の先駆者、ガストン・レビュファ。タイトルにある通り、山を征服するのではなく、山でのビバークや吹き荒れる嵐など、自然と一体化することをこよなく愛した。本書ではヨーロッパアルプスの6つの北壁制覇の記録が綴られている。山との距離感が山に我々を誘いますね~。☆☆☆☆。2014/06/03
羽毛
1
もうとにかく読み辛い。多分元の文も読みやすくはないのだろうけど、翻訳が...何回読んでも日本語として意味の取れない箇所があったりして、何とか最後まで読んだという感じ。ヘミングウェイとかあの辺の、とてつもなくカッコイイけどどう頑張っても理解は出来ない世界。本書を含むヤマケイ文庫の平積み@書泉グランデに心を惹かれてのチャレンジだったが、憧れは憧れのままでいいかなと。2013/09/27
もふもふ
1
作者の山への愛情が痛いほど伝わってくる文章の本だった。澄んだ空気に煌めく星、夜明けのグラデーション、命を脅かす嵐や雷のイメージが涌きやすく家にいながらにして山の壁面に取っついている気分になれる一冊。2013/06/12