内容説明
テキサス州最南部、リオ・グランデ・バレー地域に暮らす、メキシコ系のひとびと。二つの文化がぶつかり合い混じり合う風土の中で、とことん自分らしくあろうとするティーンエイジャーたちが、個性ゆたかで人情味あふれる大人たちが、そして犬や猫やオウムまでもが、手ごたえいっぱいの毎日を生きている…。
著者等紹介
ライス,デイヴィッド[ライス,デイヴィッド][Rice,David Talbot]
1964年、テキサス州ウェスラコ生まれ。以来テキサスを離れず、現在はオースティンとリオ・グランデ・バレーを生活の拠点として、エドコーチで高校生に創作・表現を教える。自らもその中に身を置くメキシコ-アメリカ混合文化がその作品の源泉で、短編集『豚にチャンスを』ほかを発表している。小説を書くかたわら、演劇や短編映画の脚本も手がけ、演出もしている
ゆうきよしこ[ユウキヨシコ]
1952年、東京に生まれる。東京女子大学卒。短大勤務を経て、現在、共立女子大学非常勤講師。東京都在住
山口マオ[ヤマグチマオ]
1958年、千葉県南房総の千倉に生まれる。東京造形大学絵画科卒。1987年よりイラストレーターとなり、雑誌、広告、絵本、装丁、グッズ制作など幅広いジャンルで活躍している。2002年、『わにわにのおふろ』で第1回アジア絵本原画ビエンナーレ佳作賞を受賞した。南房総市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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seacalf
41
テキサス州最南部に暮らすメキシコ系ティーンエイジャーたちを扱った短編集。どの話もその土地柄や固有のアイデンティティーを感じさせ、粒ぞろいの面白さ。序盤の若さ溢れる展開の話には頬を緩ませ、個性極まるお祖父さんやお祖母さんが登場する話には家族愛にしみじみとさせられたり、バラエティ豊かで最後まで飽きさせない。Y Aくくりなので読みやすく、普段はあまり馴染みのないメキシコ文化をたっぷり感じながらも全体的に明るく読後感が良い話ばかり。残念ながら他の作品は未訳なのだが、もっとこの作家さんの短編を読んでみたくなる。2022/04/03
Toshi
3
テキサス州最南部、メキシコ国境にある町を舞台にした9つの物語。経済的には豊かではないも、登場人物が生き生きしていてとても魅力的。YAのカテゴリーも大人が読んでも素敵な物語。2020/11/05
ぱせり
3
テキサス最南端の町のメキシコ系の人々の暮らしはアメリカとメキシコが混在している。103歳の堂々としたおばあちゃんも、「たいした色男」のおじいちゃんも、ぶっとんだ犬までも!熱い熱い。そして愛情深く、誇り高い。どの短編もみんな味がちがっていておもしろいのだけれど、特に好きなのは『もうひとりの息子』『さあ、飛びなさい』『ぶっとんだロコ』『最後のミサ』2009/09/26
dumpty
3
メキシコ系アメリカ人の9つの短編集。人の心に国境はない・・って思う。米墨戦争をめぐる本を読みたくなった。2009/05/13
パロリーヌ
2
アメリカの人たちがどんな暮らしをしているのか垣間見ることができました。主人公はみんなテキサス州やメキシコの人。本の中にスペイン語が出てきたりしたけど全然わからなかった笑(和訳ついてたからよかった) 個人的にはShe fliesがよかった!2013/08/25
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- 和書
- ラピスの心臓 〈1〉