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出版社内容情報
ジャック・デリダ[ジャック デリダ]
著・文・その他
湯浅 博雄[ユアサ ヒロオ]
翻訳
大西 雅一郎[オオニシ マサイチロウ]
翻訳
内容説明
一九九四年、冷戦後のヨーロッパ世界が、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の三すくみ状況のなかで混迷する時代に突入した政治的・思想的危機を目の前にして哲学者たちがカプリ島に集まった。デリダの提案にもとづいておこなわれた“宗教”をめぐる一大コロックでの講演をもとに、その後に大幅加筆された追記とあわせてまとめられた後期デリダの代表的宗教論。今日の宗教を語ることの困難とともにその問いのもつ不安、共有された気づかいをもとにあらためて“宗教”そのものをめぐる問いをつうじて鋭く現代世界を問い直す。
目次
イタリック
ポスト・スクリプトゥム(追記)
著者等紹介
湯浅博雄[ユアサヒロオ]
1947年生まれ。東京大学文学部フランス文学科卒、同大学院博士課程、パリ第三大学博士課程修了(3e cycle博士課程提出)。東京大学名誉教授。フランス思想・文学、言語態研究
大西雅一郎[オオニシマサイチロウ]
1955年、大阪府生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。成蹊大学教授。フランス文学・思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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34
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われわれの社会の構成的な次元を〈機械〉の隠喩で語ること、また、われわれ人間の本性の欠如を〈他者〉の隠喩で語ることは―それらがいくら相対的な真理を表現しているとしても―どちらかと言うとありきたりなことに属する。だが、(デリダがそこに加える)〈自己免疫〉の隠喩はどうだろうか。機械の自律性と人間本性の謎めいた外在性―これらの関連性は技術社会の到来によってはじめて可視化されたものかもしれないが、宗教の古層でつねに働き続けてきたものでもある―が、ふと、具体的で生き生きとした相貌を纒いはじめる。2018/06/29
渡邊利道
1
94年に行われた宗教をテーマとするコロックでの発表をもとに、52の断章を二部構成でまとめた宗教論。短いが凝縮された内容で、宗教的なものを聖なるものと信じることの二つの極で見直していく論考は、タイトルそのもので示唆されるカントの企て、ハイデガーの存在論に源流と神学との曲がりくねった関係などを分析しながらそこから概念を拾い出し語源学的・衒学的・論考を加えつつ展開する。2017/01/18
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