出版社内容情報
本書は、長年にわたり言語獲得研究を進め、1歳6か月児・3歳児の健診や保育所等での発達相談にも携わる著者が、子どもの言語獲得について考えるための基礎となる知識を紹介するものです。最近の発達研究の成果も踏まえつつ、保護者や保育者をはじめとする日々子どもにかかわる人や、保育・福祉・心理の専門職を目指す人たちの役に立つ内容となるようまとめました。ことばの発達過程の複雑さと、子どもの育ちをより有効に支えるために必要となる視点をわかりやすく伝えます。
【目次】
はじめに
第1章 ことばの獲得過程
初めてのことば、初語の出現にかかわる発達
身振りの発達
非定型性とは
指さし行動の出現に見る発達
他者の心の理解
他者と一つのものや出来事を眺める――心と心との出会い
対物行動の発達
物に関わる過程で形成されるイメージ・スキーマ
ことばの獲得過程によく見られる行動面での特徴
第2章 模倣とことばの獲得との関連性
ライク・ミー
表象の発達とその書き換え
模倣されることの認識の大切さ
音声、ことばの模倣
エコラリア
ワーキングメモリ
語の理解と語の模倣
ことばの獲得期の模倣
第3章 語彙の獲得
理解語彙と表出語彙との関係
理解言語の発達における課題
表出語彙の獲得と構音の発達
ボキャブラリー・スパート
カテゴリー化の発達
PVT-R絵画語彙発達検査への反応に見られるフェーズ
獲得した語の消失
表出語彙のレパートリー
動詞(動作語)の獲得
心的状態と様子を表す語の獲得
時間や位置・場所を表すことば
レイト・ブルーマー
第4章 ことばの使用とその発達
前言語期における伝達機能の発達
模倣先行型と理解先行型――ことばの獲得過程に見られる個人差と語用との関連
過大拡張と過大制限
語用障がい
語彙獲得との関連
第5章 ことばとことばの結びつきに見る発達
1語発話期からの移行に見る発達
助詞の出現に見る子どもの認知発達
動詞の役割
統語の発達とその評価
知的発達症をもつ事例の統語発達
表象と表象との結びつき
家庭での日常的な遊びの認知発達との関連
2語発話出現期に見られる発達スタイル
言語に限局された神経発達症
第6章 生活のなかでの言語経験
言語経験とは
言語指導法における言語経験
物語を共に読むこと
家庭における語りかけ、読み聞かせ、読書経験と言語発達
生活経験のなかで
第7章 文字言語の獲得
就学前児における記号理解
音韻意識
読みの発達に向けて
初期の段階での読み間違い
全体的統合への支援
ワーキングメモリと情報処理
ディスレクシアと読み理解の障がい
書字の発達
書きことばの発達
第8章 「考える」道具としてのことば
質問行動に見る発達
子どものひとり言に見られる言語による思考
ことばの自己化
内言の発達が意味すること



