出版社内容情報
カントは現代倫理学の一つの起源に位置づけられるが、そのカント倫理学の中で最も基礎的かつ入門書的な著作とされるのが『道徳形而上学の基礎づけ』(1785年)である。本書はこの『基礎づけ』を目次通りに読み進めつつ、大胆な読解によりかつてない明快なストーリーを浮かび上がらせていく。また、各章に挿入するコラムにより、カント倫理学から現代倫理学への架橋を図っており、カントを通した倫理学入門ともなっている。
【目次】
はしがき
序 章 なぜ『基礎づけ』に立ち向かうのか
1 倫理と倫理学への誘い
2 カント倫理学の影響力
3 カント倫理学に対峙する
4 カントと共に哲学する
第1章 『基礎づけ』はそもそも何のために?──序言を読む
はじめに──『基礎づけ』の成り立ち
1 『基礎づけ』のねらい
2 『基礎づけ』の位置づけ
3 『基礎づけ』の構成
おわりに──第一章を読む前に
コラム① 倫理学と心理学──似て非なるもの?
第2章 善い意志とはいかなる意志か──第一章を読む
はじめに──第一章の方法
1 「善い意志」──条件づけられたものとそれを条件づけるもの
2 目的論的自然観と理性
3 善い意志と義務
4 意志の形式的原理
5 法則とはいかなるものか
6 実践哲学が必要な理由
おわりに──第二章への歩み
コラム② 動機がよければ結果はどうでもよい? それとも、結果がよければ動機はどうでもよい?
第3章 道徳は無条件か──第二章を読む(1)
はじめに──第二章の方法
1 通俗的な道徳哲学の却下
2 理性とは何か
3 命法一般のありかた
4 定言命法の基本定式
おわりに──理性から道徳の最上位の原理へ
コラム③ 普遍的な道徳はあるか、道徳は普遍的であるべきか
コラム④ 感情は道徳と無関係?
第4章 道徳原理に肉づけする──第二章を読む(2)
はじめに──原理を表現しなおすという課題
1 定言命法の定式化Ⅰ──自然法則の定式
2 義務の例示
3 定言命法の定式化Ⅱ──目的自体の定式
4 アプリオリな原理としての定言命法
おわりに──「アプリオリ」の二側面
コラム⑤ 人を手段として扱ってはならない?
第5章 道徳は自律か他律か──第二章を読む(3)
はじめに──ふたつの定式を結合する
1 定言命法の定式化Ⅲ──自律の定式
2 目的の国
3 ここまでの議論の整理
4 自律と他律
おわりに──批判哲学の必要性
コラム⑥ 目的の国とギュゲスの指輪、Why Be Moral?問題
第6章 人間は自由なのか、それとも自然法則の奴隷なのか──第三章を読む
はじめに──「純粋実践理性批判」という最終課題
1 自律と自由
2 自由と理性
3 道徳の理念への関心
4 循環からの脱出
5 定言命法はいかにして可能か
6 実践哲学の限界
おわりに──『基礎づけ』の完全性と不完全性?
コラム⑦ 自由とは何か
本論で引用・言及した文献
読書案内
初出一覧
内容説明
「わかりにくい!」を氷解させる新解釈!カント倫理学のエッセンスをこの一冊で!大胆な読解で古典から明快なストーリーを浮かび上がらせ、現代倫理学の源流をなす思考法を鮮やかに解き明かす。
目次
序章 なぜ『基礎づけ』に立ち向かうのか
第1章 『基礎づけ』はそもそも何のために?―序言を読む
第2章 善い意志とはいかなる意志か―第一章を読む
第3章 道徳は無条件か―第二章を読む(1)
第4章 道徳原理に肉づけする―第二章を読む(2)
第5章 道徳は自律か他律か―第二章を読む(3)
第6章 人間は自由なのか、それとも自然法則の奴隷なのか―第三章を読む
著者等紹介
北尾宏之[キタオヒロユキ]
1957年生まれ。現在、立命館大学名誉教授
髙木裕貴[タカキユウキ]
1990年生まれ。現在、信州大学人文学部研究員(日本学術振興会特別研究員‐PD)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



