出版社内容情報
果たして権威主義とは何か。独裁主義や民主主義とはどのように異なる政治体制であるのか。そこに住む国民はどのような価値観をもつ人々であるのか。日本では馴染みの薄いこの体制下にある代表的な国々の事例を紹介しつつ、権威主義と独裁主義、あるいは権威主義と民主主義との比較および今後の国際関係への影響を洞察する。
【目次】
まえがき
序 章 権威主義の挑戦(石井貫太郎)
1 はじめに
2 権威主義とは何か
3 本書の構成
第1章 民主主義の溶解――権威主義の分析視角(石井貫太郎)
1 権威主義の本質
2 権威主義体制を構成する政治主体
3 権威主義を生み出す外生要因
4 権威主義を生み出す内政要因
5 権威主義の独裁主義化
6 権威主義の民主化
7 権威主義化を防止する対策
8 権威主義体制下の国民生活
9 権威主義の国々と付き合う方法
10 民主主義の弱点と権威主義の罠
第2章 ストロングマン・?経國の慧眼――台湾の権威主義(澁谷 司)
1 はじめに
2 ?介石政権
3 台湾における日本の「遺産」
4 ?経國のパーソナリティ
5 ?経國の「三民主義」の実践
6 ?経國の経済政策
7 ?経國の「三不政策」
8 「台湾ナショナリズム」の昂進と世界的「民主化」の潮流
9 米国の圧力と海外台湾人の活躍
10 李登輝政権
11 むすびにかえて
第3章 選挙で選ばれる王様――韓国の権威主義(荒木和博)
1 はじめに
2 韓国歴代政権の概観
3 権威主義と野党
4 韓国における「軍政」の意味
5 例外と通常
6 大衆社会化の進行
7 韓国における「民主化」
8 地域対立という政治の要素
9 地域対立からイデオロギー対立へ
10 おわりに――「選挙で選ばれる期限付きの王様」としての大統領
第4章 強権帝国の復活を目指す――ロシアの権威主義(名越健郎)
1 戦争と並行して強権支配
2 プーチンは幸運な指導者
3 選挙のたびに保守色強化
4 プーチン体制のKGB人脈
5 死ぬまでチェキスト
6 ソ連指導者を酷評、皇帝を称賛
7 KGB的な侵略戦争
8 選挙で選ばれる君主制
9 プーチンの後継者は誰か
第5章 揺らぐ「多様性の中の統一」――インドの権威主義(中津雅昭)
1 「世界最大の民主主義」国家への警鐘
2 政党政治の展開と権威主義化
3 モディ政権下で進行する権威主義化とヒンドゥー至上主義
4 常態化の行方とインドの「復元能力」
第6章 国王を頂点とする柔軟な現実主義――タイの権威主義(佐々木研)
1 タイのクーデター
2 タイ・ミャンマー国境
3 クーデター以降
4 おわりに
第7章 エルドアン体制の長期化による功罪――トルコの権威主義(新井春美)
1 はじめに
2 AKP政権誕生までのトルコ
3 トルコの現状――AKP体制の20年
4 エルド



