出版社内容情報
日本とEUにおける化学物質政策を対象に、規制主体の権限によって環境リスク規制の内容に違いが生じることを明らかにする本書は、1990年代以降の日本とEUにおける化学物質政策を対象に、規制主体の有する権限によって環境リスク規制の内容に違いが生じることを実証的に明らかにしたものである。悪影響を及ぼすことが明らかな「ハザード」の規制から、未知の「リスク」の予防へと政策課題が変わる中で、政治学・行政学の見地からこの問題に迫り、新たな公共政策のあり方を探る。
略語一覧
序 章 なぜヨーロッパで厳しい環境リスク規制が成立したのか?
1 1990年代以降のリスクをめぐる政治とリスク管理
2 環境リスク規制分析の学術的意義
3 環境リスク規制はどのように規定されるのか
第1章 制度配置と規制者をめぐる分析枠組み
1 リスク規制に影響を与える諸要因
2 リスクに対する規制政策の特徴と課題
3 規制者の権限と制度
4 規制内容に影響を与える要因とそのメカニズム
第2章 環境政策をめぐる制度配置と規制者
1 日本における環境政策の発展と制度配置
2 EUにおける環境政策の発展と制度配置
3 環境リスク規制における政策手段および規制者の役割の変容
4 制度配置の形成と規制者
第3章 化学物質の製造・使用に対する規制
1 製造・使用段階の化学物質規制
2 日本における化審法2009年改正の制定過程
3 EUにおけるREACH規則の成立過程
4 化学物質の製造・使用に対する規制政策過程の比較分析
第4章 電気電子製品に使用される化学物質に対する規制
1 電気電子製品に対する化学物質規制
2 日本におけるJ-Mossの制定過程
3 EUにおけるRoHS指令の制定過程
4 電気電子製品に使用される化学物質に対する規制政策過程の比較分析
第5章 廃電気電子製品に含まれる化学物質に対する規制
1 電気電子製品の廃棄排出に対する化学物質規制
2 日本における家電リサイクル法の制定過程
3 EUにおけるWEEE指令の制定過程
4 廃電気電子製品に含まれる化学物質に関する規制政策過程の比較分析
終 章 環境リスクと規制政治
1 制度配置が環境リスク規制に与える影響
2 リスク規制の政治行政分析の発展に向けて
巻末資料
参考文献
あとがき
索 引
早川 有紀[ハヤカワ ユキ]
著・文・その他
内容説明
本書は、1990年代以降の日本とEUにおける化学物質政策を対象に、規制主体の有する権限によって環境リスク規制の内容に違いが生じることを実証的に明らかにしたものである。悪影響を及ぼすことが明らかな「ハザード」の規制から未知の「リスク」の予防へと、政策課題が変わる中で、政治学・行政学の見地からこの問題に迫り、新たな公共政策のあり方を探る。
目次
序章 なぜヨーロッパで厳しい環境リスク規制が成立したのか?
第1章 制度配置と規制者をめぐる分析枠組み
第2章 環境政策をめぐる制度配置と規制者
第3章 化学物質の製造・使用に対する規制
第4章 電気電子製品に使用される化学物質に対する規制
第5章 廃電気電子製品に含まれる化学物質に対する規制
終章 環境リスクと規制政治
著者等紹介
早川有紀[ハヤカワユキ]
1983年東京都生まれ。2007年中央大学法学部卒業。2009年中央大学大学院法学研究科博士前期課程修了。2015年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。早稲田大学社会科学総合学術院助教等を経て、関西学院大学法学部助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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