内容説明
古来より東洋には、人間の生きかたについて西洋とは幾分異なった理想像があった。それは、一言で言えば、「無為自然」である。そこには、自己の作為や分別を否定して自然に従うという共通した価値観が見られる。しかし、同じく「無為自然」といっても、その内容は各々の思想家によって微妙に異なってくる。また、同じく作為を否定し、分別を否定するといっても、その中身はまったく同じであるというわけではない。そして、そこに各々の思想家の個性と主体性が見られる。本書では、その点を各思想家にあたって詳しく考察する。
目次
東洋的な生きかた
第1部 老荘思想と無為自然(老子における道と自然;荘子における無為自然;荘子の斉同論;荘子の生死観)
第2部 日本的な生きかた(親鸞における自然と法爾;道元における自己と自然;良寛における無為と遊戯;良寛と荘子)
著者等紹介
小坂国継[コサカクニツグ]
1943年生まれ。1966年早稲田大学第一文学部哲学科卒業。1971年早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、日本大学経済学部教授、日本大学大学院総合社会情報研究科教授、文学博士(早稲田大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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