内容説明
現在、日韓両国において、グローバル化に対応した社会の再編をめざし積極的な法改革が行われている。それは、人が自己の責任で行為し、また統治にも主体意識をもって参加する、そうした市民からなる社会を構築しようというものである。本書では、日韓の第一線で活躍する執筆陣により、その本来の意図がどこまで実現されているのかを探り、これからの市民からなる社会構築のあり方を検討する。
目次
市民社会と法化社会
第1部 市民社会の諸相(国民国家の超国家化と市民権/出入国談論―韓国の在外同砲政策を中心に;国際化の中の日本社会―人の国際移動と外国人問題;NPOと市民社会―特定非営利活動促進法の社会的インパクト;現代韓国立法に対する法社会学的分析―現代の韓国における立法の諸特徴 ほか)
第2部 政治と司法改革(法治と分権―司法集権的構造の限界と三つの提案;比較社会・文化的文脈からみた司法積極主義と司法消極主義―一つの探索;市民社会の展開の中の日韓司法改革―「司法の民主化」と「開かれた司法」の間;韓国における「ロースクール」論議 ほか)
著者等紹介
棚瀬孝雄[タナセタカオ]
1943年名古屋市生まれ。1967年東京大学法学部卒業。ハーバード大学社会学博士。ハーバード、ミシガン、カリフォルニア大学客員教授、京都大学大学院法学研究科教授を経て、07年4月より中央大学法科大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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