現実化しえないもの―存在論の政治に向けて

個数:

現実化しえないもの―存在論の政治に向けて

  • ウェブストアに8冊在庫がございます。(2025年05月24日 18時39分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622097617
  • NDC分類 137
  • Cコード C0010

出版社内容情報

「哲学は完全に現実的なもので、そのかぎりで現実化できない可能性である。この可能性に執着して離れようとしない政治こそが、唯一の真の政治である」
王が哲学者になるのを欲するのであれば、哲学はそのつど、みずからが現実化しえない存在であることを守護すべきなのだ。
可能的なものと現実的なもの、本質と現実存在を区別することなしには、科学的な知識も、人間の行動を制御する能力もありえなかっただろう。アリストテレスに始まる「可能態(デュナミス)から現実態(エネルゲイア)へ」という存在論の長い系譜学、および哲学と政治における分節化の過程を本書はたどり直す。西洋文明のパワーの源は、この「存在論的マシーン」の中に在った。だが不断の現実化は、現実の根源的な否定である。
最も偉大な知とは、或る事物を知っていることではなくて、その認識可能性を知っていることだ。プラトンの「コーラ」は、純粋の受容性の経験のなかで認識可能性を与える空間ないし場所である。
著者の「脱構成的な可能態の理論」は、〈ホモ・サケル〉シリーズの最終巻『身体の使用』から実り豊かな深化を遂げた。関連しあう二本の論考および基本的テーマを先取りした付録「准教授採用試験のための講義」を収める。

内容説明

哲学は完全に現実的なものであり、そのかぎりで現実化できない可能性である。自然の無制限なテクノロジー的変容に立ち会う今日、存在と現実化の意味を問う。

目次

1 現実化しえないもの(閾;レース;神の現実存在;可能的なものは現実的なものである)
2 太古の森―コーラ 空間 質料(シルウァ;コーラ;ステレーシス;センソーリウム・デイー)
付録 准教授採用試験のための講義

著者等紹介

アガンベン,ジョルジョ[アガンベン,ジョルジョ] [Agamben,Giorgio]
1942年ローマ生まれの哲学者。イタリアのマチェラータ大学、ヴェローナ大学、ヴェネツィア建築大学ほか、フランスのコレージュ・アンテルナシオナル・ド・フィロゾフィーやスイスのユーロピアン・グラデュエイト・スクールなどでも教えた

上村忠男[ウエムラタダオ]
1941年兵庫県尼崎市生まれ。東京大学大学院社会学研究科(国際関係論)修士課程修了。東京外国語大学名誉教授。学問論・思想史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sayan

17
キケロは「法は理性の命令」と語るも今やその声は届かない。正当な力を欠いた国際法は何も守れず、安全保障は理想ではなく誰を見捨てるか、現実の選択だ。アガンベンは「いま・ここ・わたし」が保護される裏で、制度にも記録にも現れない「いつか・どこか・だれか」の生の輪郭は沈黙に忘れられるという。形にならず名もなく所属もない。物価高や疲労に追われる日々のなか、本書は私たちに問いかけ、無視したい誰かに私たちは応答する/できるのか。力を欠いた正義で誰かを現実に守るとは何か。本書はその問いを詩のような静けさで容赦なく差し出す。2025/03/27

Go Extreme

1
現実化しえないもの:可能性 現実性 抽象概念 非実在物 脱構成的可能態 メシア的なもの 不在の現実性 現実化不可能性 存在論の基礎概念:存在(エンス) 物(レース) 質料 コーラ 空間 本質 実体 エネルゲイア デュナミス 哲学者と思想:アウィケンナ アリストテレス トマス・アクイナス プラトン ヘーゲル スピノザ デカルト ライプニッツ 思想史的展開:中世存在論 近代哲学 弁証法 止揚 カタルゲオー 存在と本質 質料の認識 政治的含意:哲学と政治 政治的緊張構造 現実化の拒否 脱構築的政治2025/03/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22458832
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品