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出版社内容情報
「もし私が彼方まで見通せていたとしたら、それは巨人たちの肩の上に立っていたからだ」――アイザック・ニュートン
日本の社会では、いまなおアーカイブは必須の社会基盤とみなされていないのではないか。こう問いかける著者は、その根底にある要因を、古代ギリシアより言葉を記録する〈アーカイブの思想〉が息づく西洋の思想史・文化史・教育史のなかに探ってゆく。そして翻って、日本独自のアーカイブのかたち(写本、類聚等の出版物や江戸期の文庫など)を再考し、両者を比較することで浮彫りになる課題を問い直す。
デジタルネットワーク社会となった今日、私たちは世界中の知のアーカイブにつながり、それを活用することが可能となった。そこに開かれているのは、情報の荒野なのか、知の沃野なのか――それは、そこに立つ者のスキルと意欲しだいであると著者は述べ、独学と在野の知へ向かう人たちにエールを送る。
個人を助け、社会を支える基盤としてあるアーカイブ像を照らす、碩学による教育論であり、文化論である。
内容説明
社会におけるアーカイブの意味と重要性を思想・文化・教育史から跡づけ、デジタルネットワーク社会の“開かれた知の源泉”としての課題と可能性を照らす。
目次
第1講 方法的前提
第2講 西洋思想の言語論的系譜
第3講 書き言葉と書物のテクノロジー
第4講 図書館と人文主義的伝統
第5講 記憶と記録の操作術
第6講 知の公共性と協同性
第7講 カリキュラムと学び
第8講 書誌コントロールとレファレンスの思想
第9講 日本のアーカイブ思想
第10講 ネット社会のアーカイブ戦略
エピローグ
著者等紹介
根本彰[ネモトアキラ]
1954年福島県生まれ。1984年東京大学大学院教育学研究科修了。博士(図書館・情報学)。図書館情報大学、東京大学大学院教育学研究科、慶應義塾大学文学部で図書館情報学、教育学を担当。東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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