アーカイブの思想―言葉を知に変える仕組み

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アーカイブの思想―言葉を知に変える仕組み

  • 根本 彰【著】
  • 価格 ¥3,960(本体¥3,600)
  • みすず書房(2021/01発売)
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  • サイズ 46判/ページ数 320p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622089704
  • NDC分類 007.5
  • Cコード C3000

出版社内容情報

「もし私が彼方まで見通せていたとしたら、それは巨人たちの肩の上に立っていたからだ」――アイザック・ニュートン

日本の社会では、いまなおアーカイブは必須の社会基盤とみなされていないのではないか。こう問いかける著者は、その根底にある要因を、古代ギリシアより言葉を記録する〈アーカイブの思想〉が息づく西洋の思想史・文化史・教育史のなかに探ってゆく。そして翻って、日本独自のアーカイブのかたち(写本、類聚等の出版物や江戸期の文庫など)を再考し、両者を比較することで浮彫りになる課題を問い直す。
デジタルネットワーク社会となった今日、私たちは世界中の知のアーカイブにつながり、それを活用することが可能となった。そこに開かれているのは、情報の荒野なのか、知の沃野なのか――それは、そこに立つ者のスキルと意欲しだいであると著者は述べ、独学と在野の知へ向かう人たちにエールを送る。
個人を助け、社会を支える基盤としてあるアーカイブ像を照らす、碩学による教育論であり、文化論である。

内容説明

社会におけるアーカイブの意味と重要性を思想・文化・教育史から跡づけ、デジタルネットワーク社会の“開かれた知の源泉”としての課題と可能性を照らす。

目次

第1講 方法的前提
第2講 西洋思想の言語論的系譜
第3講 書き言葉と書物のテクノロジー
第4講 図書館と人文主義的伝統
第5講 記憶と記録の操作術
第6講 知の公共性と協同性
第7講 カリキュラムと学び
第8講 書誌コントロールとレファレンスの思想
第9講 日本のアーカイブ思想
第10講 ネット社会のアーカイブ戦略
エピローグ

著者等紹介

根本彰[ネモトアキラ]
1954年福島県生まれ。1984年東京大学大学院教育学研究科修了。博士(図書館・情報学)。図書館情報大学、東京大学大学院教育学研究科、慶應義塾大学文学部で図書館情報学、教育学を担当。東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くまさん

27
知識を系統的に学ぶためには、目的意識と方法意識が何よりも大切だと痛感する。学ぶ側にその意識がなければ、アーカイブがどれだけ整備されても、そこから何かを獲得することは難しい。西洋、東洋で受け継がれてきた知のあり方や古典は、これからも力を持ち続けると著者は言う。自分自身の問題意識を養い、対象を時間をかけて読み、その意味を考える。その積み重ねが、アーカイブを活かすことにつながっている。2021/05/03

軍縮地球市民shinshin

14
社会におけるアーカイブの重要性を、主に西洋を中心にして歴史的に振り返るという作業をした後、ひるがえって近代日本において公文書館が重視されなかった経緯を確認し、「日本は欧米に遅れているね」というよく聞いた結論に導いている。いろいろな研究を参照して、その上に立論しているので、個々の研究の実証が誤っていれば、その上に乗っている論理が崩れるのではないかなと思う。事実を一つだけ指摘を。戦中の国史館構想と戦後の国立史料館、その後身の国文学研究資料館についてふれていない。。。近代日本でも戦中はナショナリズムの高揚か2021/05/10

やまやま

11
他の評者の指摘にも関係する事項があったように思いますが、アーカイブが西欧モデルー米国とヨーロッパでもだいぶスタイルが違いますがーを目指す必要があるのか、逆説的にガラパゴス日本型で良いのではないか、ということには賛意を得難いようです。丸山眞男の認識が今でも一定の層にアピールしていることが改めて確認できます。博学教養ということについて、ハイカルチャーの中では卓越を実現する重要な要素なのでしょう。各章の記述は興味深く、図書館などの歴史について一定の知識が取得できます。日本語に関しての叙述は控えめです。2021/06/13

kana0202

3
良書。章ごとについている参考文献も秀逸。言語の違いによって、アーカイブの方法や知の分類も変わってくるというのが、当たり前だが興味深かった。西洋哲学を基準にしつつ、日本独自の制度が必要。2021/10/29

iwtn_

3
社会として情報を蓄積する仕組みが、古代から現在までどのように構築され、更に社会に影響を及ぼしたかをまとめた本。コロナ禍での大学の講義をまとめたらしい。10章あるが大体同じ長さで読みやすい。情報の電子化後もカバーしているので最新のまとめとも言える。 日本の教育に対するパイデイアの実践の遅さと浅さについて指摘しているが、個人的にも同意する内容。イリイチと上野千鶴子氏の影響によりある程度実践してきたつもりだが、この本をベースに今後は考えていきたい。最後が在野の知を鼓舞する形で終わっておるのは勇気付けられた。2021/02/06

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