敗北者たち―第一次世界大戦はなぜ終わり損ねたのか 1917‐1923

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敗北者たち―第一次世界大戦はなぜ終わり損ねたのか 1917‐1923

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  • サイズ B6判/ページ数 568p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622087618
  • NDC分類 209.7
  • Cコード C0022

出版社内容情報

第一次世界大戦はいつ終わったのか? 1918年11月だ。だが、戦争の敗者にとって、それはまさに暴力の始まりだった。
ハプスブルク帝国、オスマン帝国、ドイツ帝国、ロシア帝国の崩壊、革命と反革命、再編された国家間の紛争、それに重なる内戦。400万を超える人々が武力紛争で死亡し、中欧・東欧・南欧の難民が荒野をさまよい歩いた。「戦後」ヨーロッパは、地球上で最も暴力的な場所になった。
第一次世界大戦とは専制主義に対する民主主義の勝利であり、崩壊した帝国は時代錯誤な「民族の牢獄」であったという従来の見方は、この事態を見過ごしてきた。だが、1917年から1923年のヨーロッパは、第二次世界大戦、そして20世紀を席捲した暴力を理解する上で決定的な意味を持つ。
確かな実証性と明快な論理で無数の紛争を一冊に纏め上げ、新たな歴史像を見せてくれる本書は、第二次世界大戦におけるナショナリストとファシストの台頭を解き明かし、第一次世界大戦の本当の意味を問い直すものとして、世界的評価を得た。

内容説明

未曾有の紛争が大量虐殺の論理を生んだ。敗北者にとって、戦後はまさに暴力の始まりだった。帝国の崩壊、内戦、ファシズムの台頭。20世紀を決定付けた暴力の起源を照らし、現代史の新たな扉を開く。

目次

プロローグ
第1部 敗北(春の列車旅行;ロシア革命;ブレスト=リトフスク;勝利の味;運勢の反転)
第2部 革命と反革命(戦争は終わらない;ロシアの内戦;民主主義の見せかけの勝利;急進化;ボリシェヴィズムの恐怖とファシズムの勃興)
第3部 帝国の崩壊(パンドラの箱―パリと帝国問題;中東欧の再編;敗れたる者に災いあれ;フィウーメ;スミルナからローザンヌへ)
エピローグ―「戦後」と二〇世紀半ばのヨーロッパの危機

著者等紹介

ゲルヴァルト,ローベルト[ゲルヴァルト,ローベルト] [Gerwarth,Robert]
1976年ベルリン生まれ。現在、ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン現代史教授および同大学戦争研究センター所長。専攻は近現代ヨーロッパ史。とくにドイツ史

小原淳[オバラジュン]
1975年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在、早稲田大学文学学術院教授。専攻はドイツ近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

蘭奢待

49
これはボリュームも内容も凄本。高くて買えないので図書館にて。第一次世界大戦後にハプスブルク帝国、オスマン帝国、ロマノフ帝国、ドイツ帝国が小国に分裂し、イデオロギー、宗教、人種が対立。血みどろの暴力と報復で酸鼻極まる世界。それがナチスドイツを産み、バルカンや中東の火薬庫を産み、解決の緒もないパレスチナ問題に繋がる。きらびやかなヨーロッパ、豪華絢爛なオリエント急行の一方で生み出される虐殺と報復。ヨーロッパとは何なのか。2019/07/13

Toska

16
1922年のスミルナ虐殺事件(トルコ)を描いたプロローグからして重い。これほどの事件がほとんど知られていない、という事実がさらに衝撃的。第一次世界大戦終結後、東中欧や旧オスマン領で吹き荒れた暴力の嵐は、その凄まじい規模にも拘らず充分な注目を集めてこなかった(唯一の例外がロシア内戦か)。WWIの東部戦線は忘れられた戦線だった、という野村真理の指摘が思い出される。今なお残る西欧偏重の潮流に挑み、「忘れられた」戦後の解明に挑んだ労作。2024/01/25

13
第一次世界大戦から第二次世界大戦までの期間は「戦間期」と呼ばれているが、中東欧の人々にとっては暴力と殺戮の日々であったことが描かれている。その原因はヴェルサイユ条約であり、ウィルソン大統領が掲げた「民族自決主義」でもあったようだ。こうなると戦争は人間の性なんじゃないかとも思えてしまうが、ハプスブルク帝国やオスマン帝国の下では、少数民族もそれなりに平和に暮らしていたそうだから、何が正しいのか分からなくなってくる。ただ、イギリスのちょっかいが問題を複雑にしていることだけは確かのようだ。2022/02/07

たばかる

12
1917ロシア革命〜1923ローザンヌ条約締結までの敗戦国+伊と希の推移のまとめ。テーマは、帝国の崩壊の裏にあった思想対立と暴力、紛争の着目。反共に伴ったユダヤ差別や敗戦の原因を内部の穏健派、平和主義者にしたことで生じた極端な排斥運動がもたらす暴力描写には胸に込み上げるものがあった。 膨大な参考文献と注釈(合わせて130p)が示すように情報量は広範で微細。逆に言えば、全体像がつかみづらい(特に戦況経過の部分)。2019/03/28

MUNEKAZ

11
C・クラークの名著『夢遊病者たち』を思わせるタイトル。あちらが1914年に至る道のりなら、こちらは1917年から23年までに大戦が「終わり損ねた」ことを描く。ドイツの戦争賠償ばかりが注目されるが、他の敗者の国にもより過酷な条件が課されたこと。民族自決に従って東欧やバルカンに生まれた諸国家も、内には多数の少数民族を抱え、帝国の縮小版となっていたこと。なにより大戦によって解き放たれた暴力が、共産主義への恐怖やナショナリズムに従って蔓延していく様は凄まじい。大戦後のヨーロッパの混乱が俯瞰できる良書。2019/03/18

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