内容説明
コモン・ローの発展を分析の軸に据え、現行法と判例を検討・整理し、不可解とされてきたアメリカ法のインサイダー取引責任をめぐる謎を解明。規制すべき範囲を画する基準となる「公正」に対する日米の考え方の違いを明示する注目の1冊。
目次
序章 誰に対する不正?―日米のインサイダー取引に対する考え方の相違
第1章 日本のインサイダー取引規制
第2章 連邦証券取引法制下のインサイダー取引責任―主要な判例およびそれに対する評価
第3章 Cady審決以前の相対のインサイダー取引責任
第4章 積極的不実表示が存在しない事案に関する詐欺の法の発展
第5章 連邦証券取引法制下のインサイダー取引責任―詐欺の法の発展の観点からの再構成
結語 「不可解」の先に見えてくるもの
著者等紹介
萬澤陽子[マンザワヨウコ]
1975年横浜市生まれ。1998年国際基督教大学教養学部社会学科卒業。2006年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。2006~08年立教大学法学部助手・助教。2010年博士号(法学)取得。現在、公益財団法人日本証券経済研究所研究員(2008年~)、駒澤大学法学部(金融商品取引法)・日本大学商学部(会社法)非常勤講師。専攻は英米法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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