出版社内容情報
隠されたコンプレックスを100の刺激語が明るみに出す。事例と理論でせまる初期ユングの精華。
内容説明
ユングを一躍有名にしたのは、連想実験の研究だった。彼自身『ユング自伝』の中で「私の学術的仕事は1993年の連想実験に始まる」と述べている。本書は連想実験に関する基本的で、かつまた興味深い事例を含む7論文を収録する。まさに初期ユングの華ともいうべき書であろう。
目次
1 連想実験の方法
2 精神分析と連想実験
3 家族的布置
4 癲癇患者の連想の分析
5 連想実験における再生の乱れについて
6 コンプレックス概論
7 コンプレックス総論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
∃.狂茶党
9
内容については、翻訳編集者の解説が、簡潔にまとめてあるので、お時間のない方はそれだけでいいのかも。 フロイト派の有能な研究者であるユングが、精神医学に重大な転機をもたらした、非常に実用的な手法についての本。 この本(と解説)を読みながら、「連想実験」が実行でき理解できてしまう。 集合無意識の発見にこの実験が関与したことは間違いない。 心理学入門に良い本。 ミステリや、犯罪、政治家答弁などに関心ある人は、この本を読むと面白いと思う。多分乱歩も大正末に訳されたいずれかの論文を読んでいるっぽい。2022/08/07
roughfractus02
5
人文書院版『診断学的連想研究』と重複する初期論文を収めた本書だが、自由連想を否定し、従来の連想実験の統計的方法での例外に注目する著者も、その初期には当時のコンプレックス理論に依拠して診断していたことがわかる。一方本書は、その20年以上後に書かれたコンプレックス理論を総評する論文も収め、連想実験が起源への遡行志向から未知に向かう無意識的な行為の未来志向へとシフトしたことも示唆する。統計的ブラックスワンである「乱れ」に出合った際、言語化不能な何かを示す象徴として捉えようと試みる「連想実験の方法」も収録される。2021/06/22




