夜と霧 (新版)

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夜と霧 (新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 169p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622039709
  • NDC分類 946
  • Cコード C0011

出版社内容情報

夜と霧 新版

EIN PSYCHOLOGE ERLEBT DAS KONZENTRATIONSLAGER
by Viktor Emil Frankl

ヴィクトール・E・フランクル著
池田香代子訳

1956年初版刊行以来、半世紀を超えるロングセラーが、いま、1977年の決定版よりの新訳で生まれ変わる。

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〈わたしたちは、おそらくこれまでのどの時代の人間も知らなかった「人間」を知った。では、この人間とはなにものか。人間とは、人間とはなにかをつねに決定する存在だ。人間とは、ガス室を発明した存在だ。しかし同時に、ガス室に入っても毅然として祈りのことばを口にする存在でもあるのだ〉

オーストリアの精神科医ヴィクトール・フランクル(1905-1997)が、みずからの収容所体験を綴った『夜と霧』は、1956年、日本語の翻訳が出版されるや、大きな衝撃をもたらしたばかりか、ナチスによるユダヤ人大虐殺=ホロコーストを象徴する言葉となりました。

「言語を絶する感動」と評され、人間の偉大と悲惨をあますところなく描いた本書は、日本では、フランクルと同じく精神科医の霜山徳爾先生の名訳により、今までに100万近い読者の方々の手元に届けられています。また、世界的なロングセラーとして600万を超える読者に読みつがれ、現在にいたっています。原著の初版は1947年、日本語版の初版は1956年。その後著者は、1977年に新たに手を加えた改訂版を出版しました。

世代を超えて読みつがれたいとの願いから生まれた今回の新版は、原著1977年版にもとづき、新しく翻訳したもの。新たな世紀にはいり、20世紀を代表するこのすばらしいテキストが、若い読者をはじめ、より広範な読者に迎えられるよう、旧版にある長い解説や写真類は省いて、フランクルのテキストに集中できるように編集しています。

翻訳はドイツ語圏の翻訳者として定評のある池田香代子先生、霜山先生の解説がつきます。
また、今回の新版は、資料類などを省いて新たに翻訳しただけにはとどまりません。1977年の決定版による「新版」は、章や小見出しが付されているばかりでなく、ちょっとした語句の訂正からパラグラフ全体の追加や削除など、旧版とはかなり趣が変わっています。そこには、戦後世界を見据えてきたフランクルの思いがこめられていて、これについては、池田香代子先生の「訳者あとがき」に触れられています。

私とは、私たちの住む社会とは、歴史とは、そして人間とは何か。20世紀を代表する作品を、ここに新たにお送りします。

中学生・高校生をはじめ、できるだけ多くの人にこの本が読みつがれてほしい、そのような思いから新版を刊行。 詳しくはみすず書房のHPをご覧ください。



書評紹介:
清新なルポを読んだような新訳
旧版にあった大部の解説や図版が省かれた…しかし、読みやすく編集し直された新版は、ファシズム下の「強制収容所」という特殊な場ならずとも、これに似た肉体的・精神的な虐待はいまもあるんじゃないか、という思いを抱かせる。(斉藤美奈子/週刊朝日 2003.3.28)


旧版のご案内:
『夜と霧 ドイツ強制収容所の体験記録』 霜山徳爾訳
 初版1956年 本体価格1800円 ISBN4-622-00601-4
 


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『夜と霧』新版 -目次-

心理学者、強制収容所を体験する
知られざる強制収容所/上からの選抜と下からの選抜/被収容者119104の報告――心理学的試み

第一段階 収容
アウシュヴィッツ駅/最初の選別/消毒/人に残されたもの――裸の存在/最初の反応/「鉄条網に走る」?

第二段階 収容所生活
感動の消滅/苦痛/愚弄という伴奏/被収容者の夢/飢え/性的なことがら/非情ということ/政治と宗教/降霊術/内面への逃避/もはやなにも残されていなくても/壕のなかの瞑想/灰色の朝のモノローグ/収容所の芸術/収容所のユーモア/刑務所の囚人への羨望/なにかを回避するという幸運/発疹チフス収容所に行く?/孤独への渇望/運命のたわむれ/遺言の暗記/脱走計画/いらだち/精神の自由/運命――賜物/暫定的存在を分析する/教育者スピノザ/生きる意味を問う/苦しむことはなにかをなしとげること/なにかが待つ/時機にかなった言葉/医師、魂を教導する/収容所監視者の心理

第三段階 収容所から解放されて
放免

『夜と霧』と私――旧版訳者のことば(霜山徳爾)

訳者あとがき

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Viktor Emil Frankl(ヴィクトール・E・フランクル)
1905年、ウィーンに生まれる。ウィーン大学卒業。在学中よりアドラー、フロイトに師事し、精神医学を学ぶ。第二次世界大戦中、ナチスにより強制収容所に送られた体験を、戦後まもなく『夜と霧』に記す。1955年からウィーン大学教授。人間が存在することの意味への意志を重視し、心理療法に活かすという、実存分析やロゴテラピーと称される独自の理論を展開する。1997年9月歿。著書『夜と霧』『死と愛』『時代精神の病理学』『精神医学的人間像』『識られざる神』『神経症』(以上、邦訳、みすず書房)『それでも人生にイエスと言う』『宿命を超えて、自己を超えて』『フランクル回想録』『〈生きる意味〉を求めて』『制約されざる人間』『意味への意志』(以上、邦訳、春秋社)。


池田香代子(いけだ・かよこ)訳
1948年東京生まれ。ドイツ文学翻訳家。主な著書に『哲学のしずく』(河出書房新社、1996)『魔女が語るグリム童話』(正は宝島社、1999 続は洋泉社、1998)『世界がもし100人の村だったら』(マガジンハウス、2001)『花ものがたり』(毎日新聞社、2002)など。主な翻訳にゴルデル『ソフィーの世界』(NHK出版、1996)、『完訳クラシック グリム童話』(全5巻、講談社、2000)などがある。『描たちの森』(早川書房、1996)で第1回日独翻訳賞受賞(1998)。

内容説明

心理学者、強制収容所を体験する―飾りのないこの原題から、永遠のロングセラーは生まれた。“人間とは何か”を描いた静かな書を、新訳・新編集でおくる。

目次

心理学者、強制収容所を体験する(知られざる強制収容所;上からの選抜と下からの選抜 ほか)
第1段階 収容(アウシュヴィッツ駅;最初の選別 ほか)
第2段階 収容所生活(感動の消滅;苦痛 ほか)
第3段階 収容所から解放されて(放免)

著者等紹介

フランクル,ヴィクトール・E.[フランクル,ヴィクトールE.][Frankl,Viktor Emil]
1905年、ウィーンに生まれる。ウィーン大学卒業。在学中よりアドラー、フロイトに師事し、精神医学を学ぶ。第二次世界大戦中、ナチスにより強制収容所に送られた体験を、戦後まもなく『夜と霧』に記す。1955年からウィーン大学教授。人間が存在することの意味への意志を重視し、心理療法に活かすという、実存分析やロゴテラピーと称される独自の理論を展開する。1997年9月没

池田香代子[イケダカヨコ]
1948年東京生まれ。ドイツ文学翻訳家。『猫たちの森』(早川書房、1996)で第1回日独翻訳賞受賞(1998)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

1159
評価に違わない歴史的な名著である。これまでの同種のものとは違って、きわめて冷静沈着に語られていながら、小説以上に感性も激しく揺さぶられる。とりわけ美しいのが、アウシュヴィッツでひそかに妻の24歳の誕生日を想うくだり。結果的に筆者は、この妻と2度と会うことはなかった。また、哲学的な意味においては、「わたしたちにとって生きる意味とは、死もまた含む全体としての生きることの意味であって「生きること」の意味だけに限定されない、苦しむことと死ぬことの意味にも裏づけされた、総体的な生きることの意味だった」の認識は深い。2013/10/02

ehirano1

828
ついに大名著且つ世界的ロングセラーを読んでしまいました。著者がナチ収容所のサバイバーということもあって一体どんな体験が書かれているのだろうと年甲斐もなくかなりドキドキしてページを開き、読み進めました。感想は、「この本に出会えたことを深く感謝したい、唯只管感謝したい、そんな気持ちでいっぱいです。」2016/11/04

風眠

636
言葉は、年月とともに古びてしまうものなのだと思った。1956年の旧訳よりも馴染みのある言葉づかいで、確かに読みやすくはなっている。コンプライアンスだなんだと、細かい事にも配慮されるようになったからだろうか、資料であるはずの解説が削られ、写真が削られ、本文で使用される言葉も削られている。どんなに残酷であろうと、気分が悪くなろうと、解説は読むべきだし、写真も見るべきだと私は思う。事実を知った上で本文を読めば、ひとりの心理学者が書いたこの体験記録が、どんなに貴重であるかを知るだろう。人間というものを知るだろう。2018/04/12

青乃108号

553
それほど厚くはない本なのに、読むのにかなりの時間がかかった。ユダヤ人強制収容所の、悲惨な状況を描いたドキュメントなんだろうな、ぐらいにしか思っていなかったのだが。想像を遥かに超えて、【生きるとは何か】の深層に言及した崇高な書物だった。悩める現代人にも一読の価値あり。2021/12/04

bunmei

520
著者は、自らのアウシュビッツ収容所での体験記を、単なる悲劇や苦痛を生き抜いた感動秘話としてではなく、心理学者として第三者的な見方で、その生き地獄の日々を冷静に分析して綴っています。収容者の命は殆どないがしろにされ、様々な厳しい強制労働や劣悪な生活環境も、そこに収容された者にしかわからない地獄の日々。そこから何とかその日を生き抜く術とあきらめなかった者だけが生還できた強い幸運。収容所での収容者と看守達の振る舞いや思いを、心理学者らしく客観的に語り継ぎ、「人間とは何か?」を強く訴えてきます。 2018/01/17

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