内容説明
孔子はすぐれた教育者であった。本書は、孔子の教育の理論と実践を、弟子たちののこした語録『論語』に読みとろうとする試みである。その厳密な文献学的解読からは、儒教道徳の鼓吹者がえがく孔子像とは全く異なる教師・孔子の人間像が浮かびあがる。
目次
序章 儒教思想の教育性と非教育性
第1章 「教」意考―四書五経における「教」の用例分析の試み
第2章 「育」意考―四書五経における「育」の用例分析の試み
第3章 『論語』の「好学」
第4章 孔子の「好学」
第5章 好学者・孔子の教育とユーモア
第6章 孔子と「時」
第7章 「好学」と「絶学」
第8章 「好学」とフィロソフィア
結章 孔子から福沢諭吉へ