わが父 草田男

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  • サイズ B6判/ページ数 207p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622033769
  • NDC分類 911.36
  • Cコード C0023

出版社内容情報

耳にした言葉や遺された句帳を読み解いて、創造の背景を解明。新資料の散文「菊ばたけ」を併収。

内容説明

「降る雪や明治は遠くなりにけり」「万緑の中や吾子の歯生え初むる」などの作品で知られる、昭和期を代表する俳人・中村草田男の三女が、父を語る。本書は、生活をともにした家族だけが知る「生ける「人間」としての父」と、「すべての対象―妻や娘たちも含めて―を「作品化」するというかたちで、いわば「食って」しまう父」の両側面をまるごと受けとめ、一人の作家の肉体と精神をみごとに一体として描き出すのに成功した、たぐいない一冊である。なお、草田男に先立った母および主宰誌「万緑」の選者を継いだ香西照雄・北野民夫両氏への追悼文を併せて収め、巻末に、新たに発見された初期散文作品「菊ばたけ」を資料として収録する。

目次

風の又三郎

父の洗礼のことなど
「父の洗礼のことなど」補記
教師としての父・草田男
第九句集のころ
草田男とメルヘン(対談・山本健吉)
わが父・草田男
解説―『中村草田男全集』別巻
「いま」、「ここで」、作ること〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

松本直哉

20
俳人の娘でありフランス文学者でありカトリック教徒である著者のフィルターを通した草田男像が実像と異なるかどうかはもはや問題でなく、芸術と宗教の関わりについての深い洞察に満ちた書であった。特に俳人自身の言葉の引用にランボーやクローデルを引照しつつ、自意識を超えた神的存在との響き合いに文学の発火点を見出すところ。秀才ではなく「ひびの入った人間」にしか感受されない、超越的なものの存在。それにしてもお嬢さんに敬語で話しかける草田男、なかなかかっこいい。2017/07/11

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