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味と雰囲気

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  • サイズ B6判/ページ数 211,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622023180
  • NDC分類 493.76
  • Cコード C1011

内容説明

本書は、記述的な病的体験論からやがて人間学的な基盤での研究にと進められ、エーディンガーの「口腔感覚」を内因精神病的変転の表現野として構成、「口腔感覚」と「雰囲気的なもの」との人間学的な関連や、それらが分裂病やメランコリーや内因精神病でどういう障害となって現われるかを考察している。幻味、幻嗅の問題、自己臭の問題への具体的な成果をふまえつつ、症例や芸術作品を通じて、新鮮な人間探求への角度を示している。

目次

1 口腔感覚の現象学(「口腔感覚」という概念;口腔的識覚の精神病性変様に対する尺度の問題 ほか)
2 味と雰囲気的なもの(味わうことと味覚との相互性;におうことと嗅ぐこと―雰囲気的な発散と雰囲気的な勘 ほか)
3 危機的変転の前触れとしての雰囲気的なものの変化(危機と変転を媒介する雰囲気的なもの;聖なるものの雰囲気とサウロの改心 ほか)
4 病理的口腔感覚体験における精神病的に変化した雰囲気(口腔識覚の体験世界における精神病的雰囲気の透明性;内因性メランコリーにおける病的な口腔感覚体験 ほか)

著者等紹介

テレンバッハ,フーベルトゥス[テレンバッハ,フーベルトゥス][Tellenbach,Hubertus]
1914年ドイツのケルンに生れる。フライブルク、ケーニヒスベルク、ミュンヘンの各大学で医学と哲学を学ぶ。フライブルクでの哲学の師はハイデッガーであった医学者としては最初神経学を専攻、ミュンヘン大学で教授資格を得、1956年にハイデルベルク大学に移ってから精神病理学に転じた。1979年まで同大学医学部教授。1994年歿

宮本忠雄[ミヤモトタダオ]
1930年埼玉県に生れる。1954年東京医科歯科大学医学部卒業。精神医学専攻。1973年から自治医科大学教授。1999年歿

上田宣子[ウエダノブコ]
1942年倉敷に生れる。1967年東邦大学医学部卒業。1968年東京医科歯科大学精神科入局。1970‐72年ハイデルベルク大学精神科客員医師。兵庫医科大学精神科、ミュンスター大学客員講師を経て、現在上田メンタルクリニック院長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

genkeit

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直近の臨床経験から必要を感じて読んだ。口腔感覚(味、匂い)は視覚や聴覚と異なり距離を測ることや客観的な伝達ができない。これらは表象として思い描いたり想起することが難しく、気分の全体と分かちがたくあるため、各種疾患の「雰囲気」の変転にともなって不快なものとして表現される。2022/02/13

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